1年ぶりにカリフォルニアを訪れた。今回は「第19回ロサンゼルス日本映画祭」とサンタモニカの劇場上映が訪問の目的で9日間滞在し、その間たくさんの出会いと学びがあり、本当に充実していた。
初日、空港に到着すると再会を約束していた友人が迎えに来てくれ、夕方はセレブな気分でモール「ザ・アメリカーナ」を散策し、夜は小東京の居酒屋で友人のフィアンセを交えて夕食。驚いたことに彼女は、僕と生年月日が2週間ほど違うだけで同い年で、同じ名古屋市生まれ、さらに2人とも1992年の夏にニューヨークに移住していたという偶然が発覚。初対面だったにも関わらず、まるで盟友と再会した気分だった。
カリフォルニアは車がないとどこへも行けない。頻発する渋滞を愚痴りながらも、ビーチが近く、広大な空、そして雨があまり降らない恵まれた温暖気候が気持ちを癒やしてくれる。以前は長時間の車移動は耐えられなかったが、今回はなぜか運転も楽しく、ニューヨーク在住32年にして初めて、ロサンゼルスに住むのも悪くないと思ってしまった。
映画祭では自らプロデュースした短編ドキュメンタリー映画「守破離」が選出され、プロデューサとして初登壇、西海岸プレミアとうれしい出来事もあった。また、くしくも「磁針」で執筆していらっしゃる朝倉氏(同映画祭代表)とも初対面を果たし、日本映画(祭)を通して、東と西がようやく結ばれたという実感を得た。これも羅府新報がもたらしてくれたご縁。
サンタモニカの劇場ではドキュメンタリー映画「鯨のレストラン」の上映に、来場した米国人が作品を高く評価してくれ、なんと上映後、近くの「すし六」というレストランでお酒とおすしを振舞ってくれた。なんて寛大な方だろう。また、もう1人のサプライズゲストは俳優の戸田トシ氏だった。彼は筆者が設立したニューヨーク拠点の映画祭で上映したいくつもの短編映画に出演していた方だった。映画は見るだけでなく、人をも結んでいくものなのだと痛感した。
鯨のご縁で、ランチョ・パロスバーデスの鯨博物館、ターミナル島の鳥居と記念碑も訪れ、加州の日系人の足跡を確認し今回の旅を終えた。(河野 洋)
