昨年スタートしたべんてんや(ちんどん屋)xルート66映画制作プロジェクト。先月は66を離れて3万人を集めたヒューストン日本祭りに出演したが、今月は原点に戻り、ルート66を含めた12日間のアリゾナツアーを敢行した。
 最初の目的地はキングマン。「I ❤66フェスト」なる2日間の野外イベントに参加した。ちんどん屋と米国なんて、ピンとこないかもしれないが、米国人のウケはすこぶる良く、2日目は地元のロックバンドからお誘いいただき、有名曲「ルート66」をステージで一緒に演奏させてもらった。
 フェスを終えると、昨年お邪魔したハックベリーのお土産屋さんを再訪。次に06年のヒット映画「カーズ」の舞台となったセリグマン、そしてグランドキャニオン鉄道の駅があるウィリアムズを訪れつつ、ルート66の美しい景色と並走した。ウィリアムズには日暮れ時に到着したが、夕日と山々、そして列車と線路がこの上なく美しいハーモニーを醸し出し、のどかな田舎町がひときわ美しく感じられた。古き良きアメリカ。
 さらに東へ車を走らせ、フラッグスタッフへ。ここでは北アリゾナ大学の日本語学科の学生たちに、ちんどん屋の歴史や文化について講義。楽器を持ち寄ってきた生徒たちとは「さくらさくら」を合奏。若い人たちもちんどん屋は楽しいようだ。続くホルブルックでは米先住民のダンスグループと日米文化交流イベント。お互いの伝統文化を披露し合い、親交を深めた。
 ツアー後半は、グレンデールの日系人シニア会の慰問を皮切りに、フランク・ロイド・ライトのタリエッセン・ウェストとフェニックス美術館にてアリゾナ日本映画祭のオープニングパフォーマンス、週末の夜は鷺鳳園でお月見イベント。日本庭園を照らす満月の下、ちんどん太鼓の鐘が鳴り響いた。
 2019年10月に初めてべんてんやと米大陸横断ツアーをしたが、その時に撮った写真の1枚はサンタモニカにあるルート66の標識の下だった。5年前、われわれは気付かないうちに、未来の自分たちを見つけていたのかもしれない。(河野 洋)

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です