100周年を祝う鏡開き。右端が三木晋吉支店長、右から3人目が永野毅専務
 「トーキョーマリーン」の愛称で呼ばれ、各都市の地域に根ざしている東京海上日動火災保険(本社ニューヨーク、綿引宏行米国支店長)は、米国進出100周年の記念祝賀会を2月24日夜、小東京の全米日系人博物館で催した。顧客や代理店、地元社会から約320人を招き、謝意を表した。
 100年の歩みをビデオや写真、当時の資料で振り返った。同社は1879年、日本で創業。1911年、ニューヨークに米国支店を開設した。第二次世界大戦で一時、業務停止を余儀なくされたものの56年に再開。日系企業が進出する主要都市に出店し全米を網羅する。幅広いネットワークを生かし、得意とする海上保険、火災保険、賠償責任保険を軸に業務を拡大してきた。
寄付金の贈呈式。左端が永野毅専務、左から3人目が全米日系人博物館・G・W・キムラ館長
 日本から来米した永野毅・東京海上ホールディングス専務があいさつに立った。当地に1988年から6年間、駐在しており「みなさんのお陰で、さまざまなことを学んだ。ここは、私の心のふるさとだ」と感謝を表現した。「われわれの成功を100年にわたって支えてくれ、今日のお祝いは、東京海上のためではなく、われわれすべてのためである。次の100年に向かって進んでいき、顧客のために最善を尽くしたい」と抱負を述べた。
 同社は「CSR」(企業の社会貢献活動)に力を入れる。慈善団体の活動に参加し、ダウンタウンの公立学校の壁をペイントしたり、恵まれない子どもたちにおもちゃを寄付するなどの活動を継続。同祝賀会の席上では、全米日系人博物館に2万5000ドルの寄付の贈呈式を催した。また、JBA( 南カリフォルニア日系企業協会)に所属し、三木晋吉・ロサンゼルス支店長はJBAダウンタウン地域部会長を務めており、二世週祭などさまざまな行事に参加し、日系社会を本業のみならず奉仕でも支えている。三木支店長は祝賀会のあいさつで、生まれ故郷LAでの駐在に運命を感じているといい「人と人を結ぶ『ご縁』を大切に」と呼び掛けた。
 東京海上日動は、ニューヨークを本社にロサンゼルス(パサデナ)、サンフランシスコ、ハワイ、シカゴ、シンシナティ、ヒューストン、ナッシュビル、アトランタの8カ所に支店を構え、日系企業の活動をサポートしている。
綿引宏行米国支店長の音頭で乾杯。左から三木LA支店長、木下浩一JBA会長、新美潤総領事

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