ダウンタウンを背に、ラシエネガ/ジェファソン駅に到着するエクスポライン

エクスポ/クレンショウ駅前でリボンカッティングを行うマーク・リドリー・トーマス郡参事(右)とメトロのポール・タイラー副CEO

 ロサンゼルス・ダウンタウンとカルバーシティーを結ぶメトロの「エクスポジションライン」が28日、ついに開通した。長年待ち望まれたウエストサイドへの路線延長とあり、この日は朝早くから多くの利用客が各駅を訪れ乗車、車窓から見えるロサンゼルスの街並みを満喫した。
 ダウンタウンに住むジャネット・トームスさんはこの日、息子のリチャード君(5)と乗車。初めて電車に乗ったというリチャード君は、「窓からの景色を見ているのが楽しい」と満面の笑み。ジャネットさんは今までウエストサイドに足を伸ばしたことがほとんどなかったといい、「これからは、渋滞や駐車場を心配せずに電車でウエストサイドに遊びに行ける」と話した。
 パシフィック・パリセーズ在住のダニエル・シャピーロさんは、2016年に開通予定のカルバーシティー―サンタモニカ間に大きな期待を寄せている。ニューヨークで育ったシャピーロさんにとって、電車による通勤は「ごく自然なこと」といい、「サンタモニカまでつながったら、ダウンタウンのオフィスまで電車通勤するよ」と話した。
 この日開通したのはダウンタウンの7街/メトロセンター駅からウエストロサンゼルスのラシエネガ/ジェファソン駅までで、最終駅のカルバーシティー駅と、ドーシー高校に隣接したファームデール駅は夏に開通予定。メトロの発表では、28日の乗客数は4万4000人だった。28、29の両日は開通を記念して乗車料金は無料とされた。
電車での旅を満喫するエクスポライン利用客

 同ラインは週7日、午前5時から夜中1時まで約12分間隔で運行。駐車場は、エクスポジション/クレンショウ駅前のウエストエンジェルス教会に400台、ラシエネガ/ジェファソン駅に500台、また夏にオープンするカルバーシティー駅に600台あり、それぞれ無料。
 メトロは一日2万7000人の利用者数を見込み、2016年にサンタモニカまで延長された後は、9万人の利用者数を期待している。
【中村良子、写真も】
ラシエネガ/ジェファソン駅に到着したエクスポラインから下車する利用客