4月が「携帯電話の使用による不注意運転」を取り締まる強化月間であったのを受け、カリフォルニア州での交通事故を減らし安全を促す機関「California Office of Traffic Safety (OTS)」が行った調査によると、携帯電話を使用しながら運転するドライバーの数は昨年より今年は増加していたことが明らかになり、注意が呼び掛けられている。
加州の17郡、130カ所の交差点で、ドライバーが運転中にハンズフリー機能付き装置を使用して通話しているかどうかなどの調査が行われ、その結果、昨年の運転中の携帯電話使用率は7%だったのに対し、今年は11%と増えていた。
運転中の携帯電話の使用率が特に高かったのは16歳から25歳の若い世代で、昨年の9%から今年は18%にまで上昇。その背景にはスマートフォンの普及があるといい、若い世代は日常の中で頻繁に使用していることがあげられた。
さらに、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の研究者も、サンディエゴ郡の18歳から29歳の大学生5000人を対象に、携帯電話使用による不注意運転に関する調査を実施。
その結果、78%の学生が運転中に携帯電話を使用していることを認め、50%がフリーウエーで、60%が渋滞中もしくは市内の道で、87%が信号待ちの時に携帯電話を使用していると答えた。さらにこうした不注意運転が原因で事故を起こしたことがあると答えたのは17・5%にも上った。
加州では2008年7月に、運転中の携帯電話の使用を禁止し、車を運転中はハンズフリー機能の使用を義務づける州法が施行されている。
加州ハイウエーパトロール局(CHP)によると、ハンズフリー機能なしの携帯電話での通話や、テキストメッセージの送受信が見つかった場合は初犯で159ドル以上、再犯には少なくとも279ドル以上の罰金が科せられる。