メトロのパープルライン地下鉄延長事業

 ビバリーヒルズ統一学校区(BHUSD)は30日、メトロのパープルライン地下鉄延長事業で、先月承認されたビバリーヒルズ高校の地下を通過するルートに反発、さらなる調査が必要と工事差し止めを求めメトロを提訴した。
 同事業は、コリアタウンのウィルシャー/ウエスタン駅が終点のパープルラインを西に8・9マイル延長し、ダウンタウンとウエストウッドを約25分で結ぶもの。
 BHUSDがロサンゼルス郡上級裁に起こした訴訟内容によると、メトロは加州の環境問題法(CEQA)を無視し、十分な事前調査および代替ルートの検討を行わず、ルート選考の結論を急いだというもの。また、メトロが雇った地質学者やエンジニアによる分析調査では不十分だと訴えた。
 メトロは代替ルートとしてサンタモニカ通りを通過する案を検討したが、周辺の活断層が工事に悪影響を及ぼすとの地質調査結果を受け、高校下通過ルートを承認した。
 BHUSDや周辺住民らは、地下鉄事業には反対していないことを強調し、校舎下のトンネル工事が学校に及ぼす影響を懸念。特に、1億7000万ドルをかけ行う予定の同校校舎修復工事の妨げになるとし、工事差し止めを求め訴訟に踏み切った。
【中村良子】

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