加州のジェリー・ブラウン知事は18日、ロサンゼルス・ダウンタウンのユニオン駅前で、高速鉄道建設の第一歩となる47億ドルの州公債発行を含む総額約80億ドルの予算案(SB1029)に署名。高速鉄道建設へ向け、大きな一歩を踏み出した。
 SB1029は今月5日に下院で、翌日6日に上院でそれぞれ承認されていた。
 ロサンゼルスのアントニオ・ビヤライゴーサ市長はじめ、議員や建設会社労働者らを前にブラウン知事は、「同事業により、加州に多くの雇用をもたらすことができる」と、同案を承認した上下両院を称賛。「交通システムを向上させることは、カリフォルニア州をより素晴らしい場所にするための未来投資だ」と、あらためて同事業の必要性を訴えた。
 内訳は、住民投票で可決された26億ドルの州公債発行に、北加と南加の地域鉄道整備基金の19億ドル、また連邦政府からの予算32億ドルを合わせた総額77億ドルで、セントラルバレー地区のマデラからベーカーズフィールドまでの全長130マイルにおよぶ第1期工事に充てられる。
 同計画は総工費680億ドルをかけ、時速220マイルでサンフランシスコとロサンゼルス間を結ぶ鉄道事業。いまだ予算の大部分が不透明なため、共和党派らを中心に反発の声は根強く、今後訴訟問題などに発展する可能性もあり、着工までの道のりは長いとみられている。

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