壮行レセプションにはアンダーソンさんの両親と、ディクソンさんの姉弟も出席し、ロサンゼルスで初対面を果たした。
参加者は在籍する高校の日本語教諭からの推薦と、厳しい審査を通過して渡航への切符を手に入れた。そのほとんどが、今回が初めての訪日だという。
滞在期間は10日から25日までで、アンダーソンさんが滞在していた宮城県石巻市とディクソンさんがいた岩手県陸前高田市に赴き、被災地を視察するとともに、現地の高校生との交流や、ホームステイ、日本語会話講座、日本文化体験などを通して、日本への理解を深める。
あいさつに立った新美潤・在ロサンゼルス総領事は、震災で犠牲になったアンダーソンさんとディクソンさんの冥福を祈り、日本で英語教育の振興に尽力した両氏の功績をたたえた。そして「日本での経験を生かし、将来はJETプログラムなどに参加して、日米交流の発展のために活躍してください」と語り「いってらっしゃい」と参加者を送り出した。
ディクソンさんの姉シェリー・フレデリクソンさんは、「日本では現地の人との交流を楽しみ、友達をたくさん作って下さい」と呼び掛け、「心を開いて、これから先も常にチャレンジ精神を忘れずに頑張って下さい」とエールを贈った。
ディクソンさんと同じアラスカ州から参加するティアナ・ダンさんは「被災地に行き日本の人々と交流できることは、これからの人生においてかけがえのない貴重な経験になることと思います」と述べ、「将来、日米の懸け橋としての役割を果たせるよう、日本への理解を深めていきたいです」と力を込めた。【吉田純子、写真も】