新年を祝う鏡開き。左から3人目が増田会長、右隣が新美総領事
 JBA(南カリフォルニア日系企業協会、増田義彦会長)は新美潤・在ロサンゼルス日本総領事館総領事ら地元諸団体の代表ら来賓を招き18日夜、小東京のダブルツリー・ヒルトンで新春恒例の賀詞交歓会を開いた。参加者430人が、鏡開きをし、おせち料理を味わって新年を祝い、今年1年の活動に向けて団結を強めた。
新年のあいさつに立つ増田会長
 初めにビデオメッセージが紹介され、ロサンゼルスの日系社会にゆかりのある著名人が登場。アントニオ・ビヤライゴーサLA市長や河野太郎衆院議員、宇宙飛行士の山崎直子さん、YOSHIKIさん、美川憲一さんが祝辞を述べた。各人は、JBAの経済活動のみならず、奉仕や寄付などを通した日米関係の促進、地域貢献に対し賛辞を惜しまず、さらなる会の発展を願った。同市長は、JBAが輸出入による経済活動を通じてダイバーシティーのロサンゼルスと世界をつないでいるとし「外資系で最も地元の雇用を創出しているのは日系企業だ」と高く評価した。
 増田会長が新年のあいさつに立ち「会員とともにJBAをもり立てていきたい」と述べた。JBAのよき理解者で、昨年末に逝去したダニエル・イノウエ上院議員の悲報についてふれ、増田会長は同議員が亡くなる1週間前に会ったという。握手を交わし感じたことは「日本ビジネスマン、がんばれと激励されたようだった」と話し、故人の冥福を祈った。LA郡に進出する外資系企業の数について紹介し、トップの日系は約550社で、2位英国系の約330社を大きく突き放しており「圧倒的に日本のプレゼンスが高い」と胸を張った。日系企業全体で約5万人を雇用していると説明。好調な他のアジア系企業だが「中国が2700人、韓国は2200人の雇用にしか過ぎない。1桁違う」と指摘し、日系企業の地元での役割の大きさを強調した。「JBAは2013年も日本がアメリカに貢献することができる魅力的なパートナーであることを積極的に訴えていきたい」と抱負を述べた。
祝辞を述べる新美総領事
 来賓を代表し新美総領事が祝辞を述べた。昨年、総領事館がJBAと共催した、米国に対する東日本大震災の復興支援の感謝イベントの成功について説明し、日本の観光など産業のプロモーションをしたJBAの活動に謝意を表した。尖閣諸島の一件で起こった反日運動に対し、会員の同業者の被害を案じながら「米国との同盟関係を今こそ見直す必要があり、しっかりアメリカを引き止めないと日本は漂流するのではないか」などと、意見を述べた。北米進出の日系企業の中で最多が南加地域であるとし「JBA会員の企業を支援することが、取りも直さず日米関係の大きな絆を強くする柱の1つである」と力説。日系企業に対する支援の方法については「雇用創出や社会貢献などを要路や地元の有力者に伝えたい」と話した。
 JBAは会員共通の利益を守る非営利の経済団体として1961年に設立し、一昨年に50周年記念イベントを開いた。活動の趣旨は南カリフォルニアと日本との相互理解を深め、ビジネスと人の交流を促進するために「会員サービス」「教育支援活動」「地域貢献・地域融和」を三本柱にさまざまな活動を展開する。
 JBAの詳細は事務局まで、電話310・515・9522。
 www.jba.org/
【永田潤、写真も】

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