アントニオ・ビヤライゴーサ・ロサンゼルス市長の任期満了に伴う市長選挙が5日、ロサンゼルス市内で行われた。即日開票の結果、投票率50%を獲得した候補者がおらず、32・9%を獲得したエリック・ガーセッティー市議と、29・2%を獲得したウェンディー・グレウエル財務責任者2人による決選投票が、5月21日に行われることになった。
 市長選挙には8人が立候補したが、序盤からガーセッティー市議、グレウエル財務責任者、ケビン・ジェームス前連邦検事補佐、ジャン・ペリー市議の4人による争いとみられていたが、最終的にジェームス前連邦検事補佐は16・4%、ペリー市議は15・9%とトップ2人に引き離された形となった。
 開票結果が発表された後、グレウエル氏はロサンゼルス・ダウンタウンで支援者を前に「あと11週間で、初の女性市長、そして初の母である市長が選出される。歴史が変わる時が来る」と呼びかけ、「ロサンゼルスは今、無駄や不正などをなくし、財政を整えられる、タフで強いリーダーシップが求められている。私がそのリーダーです」と力強く語った。
 一方、ガーセッティー氏はハリウッドに集まった支援者に対し、同氏の選挙キャンペーンのスローガンであった「第13区の雇用創出と開発」を繰り返すとともに、年金制度の改革や予算削減を実行するとあらためて公約した。
 同市は現在、2億ドル以上もの財政赤字を抱えている上、年々膨れ上がる年金費用など、時期市長のこれらに対する対策に注目が集まる。

売上税0・5セント増案は否決

 市が抱える財政赤字対策と公安強化などに充てる目的で提案された「売上税0・5セント引き上げ案」(提案A)は、開票の結果55・17%の過半数を獲得し否決された。
 同案は、売上税を9・5%にすることで年間に2億1100万ドルを捻出し、警察や消防のサービス強化、シニアサービスの充実、ギャングや薬物予防プログラム、道路や歩道の修復費用などに充てることを目的としていたが、「市が制御できず発生した財政問題を市民になすりつけている」などといった理由から、反発が相次いでいた。

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