由紀は子供のころ、ひばり児童合唱団に所属し、童謡歌手として活躍した。CMソング、アニメ声優、NHK歌のお姉さんと活動の場を広げる。1969年に「夜明けのスキャット」でデビュー。爆発的にヒットし、スキャットブームを巻き起こした。同年、ギリシャ歌のオリンピアード音楽祭に日本代表で参加し、最優秀歌唱賞ゴールデンディスク賞を受賞した。日本レコード大賞は、歌唱賞を「手紙」で、最優秀歌唱賞を「恋文」でそれぞれ受賞した。また、日本の歌謡曲の魅力を世界に広めた点などが評価され、数々の芸術賞を受け、昨年11月には紫綬褒章を受章した。
姉の安田祥子と86年にスタートしたコンサートは2500回以上の公演を重ね、日本語の持つ美しさや季節のうつろい、命のはかなさを歌った日本の童謡、唱歌をはじめ、日本で生まれた曲の数々、次世代に1曲でも多く残したい、その思いを伝える活動を行っている。
2011年11月、米国のジャズオーケストラ、ピンク・マルティーニとのコラボレーションアルバム「1969」をリリース。世界50カ国以上で発売、配信され、iTunes全米ジャズチャートで1位を獲得するなど世界的なヒットとなった。
ピンク・マルティーニとの日本での公演を昨年6月に開催し好評を博し、10月には国内で22公演を開催。さらに日本のミュージシャンとのソロコンサートも開催している。
2013年、4月にはサンクトペテルブルグでのコンサート(日本ロシア文化交流事業)また、ピンク・マルティーニの4月パリ公演へ出演し、今回のハリウッドボウルでの公演など、今後も海外での活躍が期待される。
19、20、21日の公演は、いずれも午後8時開始。
チケットは、電話323・850・2000。
ウエブサイト―
www.hollywoodbowl.com
由紀さおり、安田祥子の公式ホームページ―
www.yuki-yasuda.com/
ワールドワイドに活躍
オレゴン親善大使就任も
日本の歌謡曲を世界に広めたアルバム「1969」から1年余り、最新アルバム「スマイル」をリリースしたばかりの由紀さおり。4月11、12日に行われたピンク・マルティーニとのパリ公演で、「ブルー・ライト・ヨコハマ」をはじめ、多くの歌謡曲を歌唱した。パリっ子の歓声と拍手が鳴り止まないほどの熱気に包まれ、喝采を博した。2日目は、由紀が自身のブログで「さらにパワーアップ、ヒートアップ、グレードアップしたステージになりました」と充実のステージを伝えている。
ヨーロッパ最多2821の座席数を誇る老舗劇場グラン・レックスでの公演は、2日間完売で補助席が追加されるなど、延べ5600人の観衆を魅了した。その後サンクトぺテルブルグ(ロシア)公演を終え、ロサンゼルス、北京での公演を控えるなど、世界各国からその歌声が求められている。
アルバム「スマイル」のレコーディング時と、国内のコンサートツアー(2月から5月まで全国14公演、6月の6日間連続公演)以外は、ほぼ海外という多忙を極める日々が続く。
ピンク・マルティーニとの出会いにより、度々ポートランドへ赴き、レコーディングやステージを重ねてきた由紀さおりは、東日本大震災のチャリティーコンサートに出演するため初めてポートランドを訪れ、翌4月には全米スターバックス×iTunesによるチャリティー企画「夕月」(Pink Martini feat.Saori Yuki)を世界配信。「1969」を10月にリリースした後、ロンドン公演、全米ツアー、オレゴン動物園での野外コンサート、ジャパンツアーなどで共演し、昨年のNHK紅白歌合戦では、ポートランドから生中継で「夜明けのスキャット」を歌唱。今年1月には、ジョン・ A・キッツハーバー・オレゴン州知事から、オレゴン州親善大使に任命された。オレゴンの地と縁が深まり、この秋もポートランドへ赴く。さらなるワールドワイドな活躍に期待が持たれている。