ロサンゼルス市議会は27日、総額81億ドルの来年度予算案(2014年7月―15年6月)を全会一致で承認した。エリック・ガーセッティー市長が近く署名する。

 来年度の予算には、消防局に1億ドルの追加支援予算が含まれており、昨年度より2200万ドル増の総額5億7200万ドルとなった。追加支援予算により消防局は、140人の消防隊員を新規採用する他、防火設備の補強や交換、11台の消防車購入などを予定している。
 また、9カ月間短期採用する市法務官8人の給料に62万2424ドルを充てる予算も計上。うち5人は地域検事プログラムに採用され、残り3人は住民投票で可決された「提案D」(医療用マリファナ販売所数の規制)の施行を担当する。
 一方、市長から提案されていた50人のパートタイム交通警官採用に92万ドルを充てる案は拒否され、代わりに5人のフルタイム警官採用に20万ドルを充てる予算を承認した。市長は、50人のパートタイムを雇うことで交通違反や駐車違反切符による収益が300万ドルに達すると見込んでいたが、市議会はすでに予算が充てられている17人のパートタイムとこのほど新規採用する5人のフルタイムにより、229万ドルの収益があるとして、市長の案を退けた。
 承認された予算にはこの他、粗大ごみ収集に500万ドル、中央分離帯の管理維持に210万ドル、落書き除去に100万ドル、歩道の補修と図書館の営業時間延長に2000万ドル、警官の数を現状レベルで維持するために1480万ドルの予算をそれぞれ充てることを承認した。
 また全体の5・5%にあたる2820万ドルを積立金とするとともに、赤字は2420万ドルと予測されている。4年前は、来年度の赤字が11億ドルに達すると推定されていたが、サービス縮小をはじめ、市職員のレイオフ、昇給やベネフィットの凍結、年金改革など、長年にわたる削減および景気回復による税収入増などから赤字は予測を大きく下回った。

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *