青空の下、新鮮な野菜を試食しながら農園散策を満喫する参加者
青空の下、新鮮な野菜を試食しながら農園散策を満喫する参加者

スイカを配るブースでボランティアするオレンジコースト・オプティミストクラブのメンバー
スイカを配るブースでボランティアするオレンジコースト・オプティミストクラブのメンバー

 アーバインの田中農園とオレンジコースト・オプティミストクラブ(OCO)は14日、東日本大震災で被災した東北地方の農家、および干ばつで大きな被害を受けている中加の農家を支援するチャリティーイベント「Walk the Farm」を催した。

 今年で4年目を迎えた同イベントには2500人が参加し、昨年を上回る10万ドル以上が集まった。支援金は、東北3県で農業を営む農家に復興費用として寄付される他、フレズノにある「2世農家連盟」(Nisei Farmers League)を通じ、干ばつ被害を受けている中加の農家に寄付される。
 田中農園のグレン・田中さんは2011年の震災以来、同イベントを毎年続けている。田中さんは、「理解ある仲間と多くの参加者がサポートしてくれるおかげ」と感謝するとともに、復興には時間がかかるとあらためて強調。2005年に南部を襲ったハリケーンカトリーナを例に挙げ、「復興作業はいまだ続いている。それを考えれば、東北も今後10年、15年を視野に支援を続けていく必要がある」と、長期的な協力を呼びかけた。

愛犬と農園散策を楽しむ参加者
愛犬と農園散策を楽しむ参加者

 「Walk the Farm」は、1・5マイルにおよぶ広大な農園内を散策しながら、地元農家などから寄付された新鮮な野菜やフルーツを試食できるもの。今年から、栽培されている野菜の名前が書かれた看板が各畑に掲げられ、子どもたちは普段口にしている野菜がどのように育つのか学ぶいい機会にもなった。また、コースの途中には東北各県のブースも設置され、県人会の活動紹介なども行われた。
 同イベントでは2年前から時間別に犬を連れた参加も受け付けており、愛犬家の参加も増えている。この日、飼い犬と初参加したロサンゼルス在住のタマラ・ブラックさんは、「自然に囲まれ、新鮮な野菜やフルーツを食べながら被災農家の支援ができ、他に類を見ないチャリティー」と感想を述べ、ボランティアの多さにも感動、日系社会の団結力の強さに感銘を受けたという。また、同イベント参加を自身の恒例行事にしたいとし、来年の参加を今から楽しみにしていると話した。
【中村良子、写真も】

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