後半は、自力に勝るサージが、ランを主体にタッチダウンで得点を重ね圧倒。前半と打って変わったミスをなくした鉄壁の守りで完封した。鈴木はディフェンスエンドで活躍したが後半、右足の甲を負傷し途中退場した。鈴木のチームメートで日本人の母親を持つサンディエゴ在住のシノブ・ウィリアムズはこの日、ラインバッカーとして出場した。
サージは、今季レギュラーシーズン8勝0敗、プレーオフでも3戦全勝と、圧倒的な強さを誇る。全米選手権には、チーム創設4年間で3度進出しており、2年ぶり2度目の全米王者へ、あと1勝に迫った。
鈴木によると、チームはレギュラーシーズンは、無難な試合運びで、控えの選手を起用する余裕も見せ、プレーオフに勝ち上がった。プレーオフでは、相手に攻め込まれた危ない試合があり課題も残すが、鈴木は「全米選手権までの2週間でみんなで修正し、絶対に優勝したい」と、自身2個目のチャンピオンリング獲得に向けて意欲を示す。プロ15年目のベテランは、今季も相手に徹底的に研究されながらも勝利に貢献し、強豪チームでさらなる躍進を遂げた。怪我を押して毎試合出場し、カンファレンス決勝戦で傷めた足は腫れが引かず痛むが「ここまで来れば、やるしかない」といい、満身創痍で頂点を目指す。【永田潤、写真も】