二世週祭は、26日のベビーショーを皮切りに、8月17日までの毎週末、小東京を中心に各所でさまざまな催しが繰り広げられる。小東京は、1年で最も多い人出で賑わう華やかな時期を迎え、町は祭り一色に染まる。
米国に数ある少数民族グループの祭りの中で、最古の歴史を誇る二世週祭の今年のテーマは「遺産の継承」。差別や祖国との戦争という悲劇を乗り越え、南カリフォルニア地域の日系社会の先人が残した業績を、脈々と受け継ぐ伝統を象徴するもので、日系社会の結束力を示す。パレードマーシャルのハローキティの抜群の集客力に期待がかかる。
開幕式で、岡本雅夫実行委員長があいさつに立ち、開会を宣言し、来賓のマイケル・アントノビッチ・ロサンゼルス郡参事、新村出領事らが祝辞を贈った。ハローキティは浴衣姿で登場し、愛嬌を振りまき、開幕に花を添えた。
グランドパレードの音頭2曲は、藤間勘須磨、勘須都の母子が振り付けを担当し、藤間社中の門弟が、EXILEの「日の出音頭」と坂本冬美の「冬美のソーラン節」を踊った。同社中は、祭りの呼び物グランドパレードと、最終日の街頭音頭で、行列の先頭に立ち他の社中をリードする。パレードには、河野太郎衆院議員も参加する予定。
日系の各団体から推薦を受けた今年度の女王候補者6人がこの日、お披露目された。各候補が自己紹介して任期中の抱負を述べると、会場からは期待を込めた温かい拍手が送られた。新女王を決定するコロネーションボウルは8月9日午後7時、小東京のアラタニ劇場で開催される。
日本文化を中心にさまざまな展示やイベントが繰り広げられる。催しは、コロネーションボウル、グランドパレード、ベビーショー、街頭音頭など二世週祭主催の他、同祭協賛の特別イベントとして、ギョーザ早食い競争、ルービックキューブ大会など盛りだくさんの内容で盛り上げる。同祭ですっかり定着した日本各所の祭りが今年も紹介される。ロサンゼルス七夕まつり(8月9―11日)は6回目を迎え、多くの七夕飾りが小東京の町を彩る。来年、大型のフロートを出す青森ねぶた囃子保存会もパレードに参加する。
二世週祭は、各種祭りのほか、茶道や華道、書道、詩吟などさまざまな日本文化を紹介する実演や展示が催される。また、同祭の一環行事として日系最大のスポーツ大会「ニッケイ・ゲームズ」が各所で開かれる。8月17日の街頭音頭、閉会式で幕を閉じる。
二世週祭の詳細は同実行委員会まで、電話213・687・7193。
www.niseiweek.org/
【永田潤、写真も】
各賞受賞者と女王候補は以下の通り(敬称略)
▽グランドマーシャル―ヒロシ・“ハーシー”・ミヤムラ(第2次世界大戦と朝鮮戦争の2世退役兵で議会名誉勲章受章者)
▽パレードマーシャル―ハロー・キティ(世界で愛されている日本生まれの子猫のキャラクター。今年生誕40周年を迎え、記念イベントが年間を通し開かれている)
▽フランシス・K・ハシモト地域団体表彰
センテナリー合同メソジスト教会
南加日系商工会議所
ロサンゼルス郡METRO
日系オプティミストクラブ
▽パイオニア賞
バート・イノウエ
ボビー・イワシタ
フランク・カワセ
西元美代子
米澤義人
▽2014年度の女王候補者。()内は推薦団体
メリサ・サユリ・コゾノ(イースト・サンゲーブルバレー日系コミュニティーセンター)
アシュリ・アケミ・アリカワ(米国日系レストラン協会)
リンジー・エミコ・スギモト(ウエストロサンゼルス日系市民協会とベニス日系コミュニティーセンター)
ティファニー・アケミ・ハシモト(ガーデナ・イブニング・オプティミストクラブ)
ドミニク・アリアドネ・マシュバン(オレンジ郡日系評議会)
トーリ・アンジェラ・ニシナカ・リオン(パサデナ日本文化会館)