最近日本の都議会と衆議院で女性議員に対し男性議員がセクハラ野次を飛ばした報道が続いた。女性議員は日本社会の女性の晩婚化や出産、子育ての困難さと社会の支援体制の遅れを取り上げ質問していた。男性議員の野次は前者が「早く結婚した方がいいんじゃないか、産めないのか」後者が「結婚して早く子供を産め」だった由。ヤジ男は皆自民党議員と判明。一方ヤジを飛ばされた女性議員の瞬時の反応は、前者はたじろいだ弱い笑いの後気を取り直して質問を続け、衆議院の方は笑って「頑張ります」と受けて質問を続けた。
 議員とは「国民の代表」である。これら議員に関し感じるのは、まずヤジ側の男議員は精神低劣で資質なし、議員失格、直ぐに辞めるか辞めさせるのが正しい。今回のはセクハラを越えて人権次元の問題ヤジだろう。この低劣人種を議員として養うのは地方、国会を問わず血税の浪費に加え国の恥だ。
 次に女性議員たちの反応は失望ものだ。選挙民の代表の立場を自覚するならすぐ別の対応が然るべき。「今不規則発言をした人は立って謝って下さい、結婚? 余計なお世話です、あなたは産めるのですか、産めないのなら黙っていて下さい、女性が産む産まないは各自の自由ですよ、不妊は女性の問題のように言われがちですが男性に問題があることも多々あります、こういう公の場ですら女性の人格否定発言する国、無神経な女性蔑視の国では子供を産み育てるのは不安です、今すぐ全国民の前で謝罪して下さい」等。
 日本の実態は職場などで似た言葉を上司が女性社員に言い、女性が心の内はとも角「頑張ります」などと笑って流すのは日常的な現実だろう。米国では公の場でこんなやり取りは起らない。米国も家庭や私的な場では日本と大して変らぬ実態に見えるし、企業など実社会での女性の待遇差や家庭内暴力の多さや酷さは深刻だ。ただ現代米国の公的な場では建前が厳しく確立し機能する。職場や公的な場で前例のような発言をしたらそこでその人は社会的に終わりだ。
 今回女性議員の反応は失望ものだったが今の日本の社会環境の中で女性議員を責めても酷かもしれぬ。しかし今後は国民の代表である自覚をしっかり持って毅然と対応出来ることを望む。【半田俊夫】

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