活動資金は、政府基金から6割が支給され、残りの4割は日系社会からの寄付によるため、運営は楽とはいえない。配達と送迎の2台のミニバンは8年前にアラタニ財団から寄贈されたという。
晩餐会で、同会のフェイ・カタヤマ理事長があいさつを述べ、継続した支援を呼びかけた。毎日の昼食会で指揮をとる仲真節子所長の卓越したリーダーシップをたたえ、表彰の楯が贈られた。
3人の表彰式では、各人の略歴を紹介して、輝かしい業績をたたえ盛大に祝った。受賞者を代表して、金井さんが謝辞を述べた。
共同貿易会長の金井さんは、91歳になった今も渡米した約60年前に抱いた開拓者精神を持続し、日本食の普及に情熱を傾けている。本業のかたわらで、地域奉仕活動にも力を注ぎ、在外投票実現のために有志とともに尽力、北・南米の日系社会と日本との懸け橋役にも努め、このたびは国際ビジネスパイオニア賞が贈られた。
帰米2世の前原さんは96歳。幼少期を広島で過ごし、ロサンゼルスに戻った。第2次世界大戦時には強制収容所に移送され、戦後は小東京で日本の日用品や大工用品を扱う「安全金物」を経営した。町内の発展にも力を注ぎ、1960年代にロサンゼルス市の地域開発事業にかかわり、小東京の商業地区を守るため市に訴え、交渉を続けた。懸命な活動は、今もなお語り継がれており、今回は地域リーダーシップ賞を受賞した。
高齢者昼食会については、電話213・680・9173。【永田潤、写真も】