歴史的な干ばつから水不足に悩むカリフォルニア州だが、最新の調査結果によると同州の2月の節水率は調査を開始した昨年6月以降、最低水準だったことが明らかになった。

 加州水資源管理委員会が7日に発表したデータによると、同州全体の2月の水使用量は2013年の水準から2・8%下回るにとどまった。今年1月は13年同月比で8%減少。昨年12月の節水率は調査開始以来もっとも高い22・1%を達成していた。
 ロサンゼルス郡とサンディエゴ郡をふくむ南カリフォルニア地区が州全体でもっとも節水率が悪く、南加地区の2月の水使用量は13年と比べ2・3%増加。1月のデータによると、州全体の1日1人あたりの水使用量は平均73・1〜76・7ガロン。ロサンゼルス郡の1人当たりの1日の水使用量は平均69ガロン。サンフランシスコ郡の44ガロンと比べても多かった。
 1人あたりの水使用量がもっとも多かったのはベーカーズフィールドで91ガロン。一方、節水率が15%に達し、1日1人あたり水使用量が60ガロン以下だったのは、ビッグベアレイク、ファンテンバレー、サウスゲイト、アデラントだけだった。
 同委員会のフェリシア・マーカス委員長は「加州がどれだけ深刻な水不足に直面しているかを再認識し、さらなる努力が必要だ」と述べた。
 また州政府は対応措置として同日、住民1人当たりの水使用量をもとに、各自治体に目標となる節水計画を発表。南加地区で水使用量が多かったビバリーヒルズ、ニューポートビーチ、パロスバーデスには35%、ロサンゼルスには20%、水使用量が少ないイーストロサンゼルス、シールビーチ、サンタクルズには10%の節水を課す計画で、5月に正式に決定する予定となっている。
 加州のジェリー・ブラウン知事は昨年1月に緊急事態を宣言し、州民に生活水の使用を自主的に20%の抑えるよう呼び掛けてきた。同委員会による調査結果の公表はこうした同知事の取り組みを受け始まった。
 7日にはロサンゼルス地区に恵みの雨が降り、ロサンゼルス市水道電気局(LADWP)は、短文投稿サイト「ツイッター」で「LA地区に雨が降るため今週一週間は庭のスプリンクラーの電源を切るように」と利用者に呼び掛けていた。
 加州の干ばつは今年で4年目を迎え、各地の川や貯水池でも水位は過去最低水準まで下がっている。州の水供給量の3分の1を占めるシエラネバダ山脈の積雪量は4月1日時点で平年の約5%まで落ち込み、75年前の観測開始以降、最低となった。
 こうした事態を受けブラウン知事は1日、住民に対し13年比で25%の節水を義務付ける行政命令を発令した。学校のキャンパスやゴルフ場、墓地など大量の水を使用する施設などに節水が義務づけられた。

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *