撮影会のメインの被写体である高さ30フィートの二連滝は、少雨のため期待した水量は望めなかったものの、生徒にとってはスローシャッターを試す格好の教材だ。撮影場所を移動しながら、カメラを縦、横に構えを変えて夢中でシャッターを切った。三脚を据えて、シャッター速度を遅くして、水の流れを霧状に写し流動感を表現するなど、思い思いの撮影を満喫した。
予定を1時間ほど過ぎたのは、山道で気に入った被写体を見つけては立ち止まって撮影したためで、生徒の創作意欲が感じられた。撮影会の後は弁当を広げ、写真談義に花を咲かせた。
クラスで学ぶ友人の勧めで参加した瀬尾まさのさんは、滝までの行く道は緊張のため撮影する余裕がなかったといい「やっとの思いで滝に着いた時はうれしかった」と感激した面持ちで語った。「帰りは、自然を見渡すゆとりが出て、青々とそびえ立つ木々や道の側に咲くきれいな花、すぐ近くまで寄って来る愛くるしい小鳥などをカメラに収めることができた」と喜んだ。
生徒は、今回撮った写真をクラスで見せ、評価し合うことを心待ちにする。写真教室は、作品の展示発表会を毎秋開いており、野外撮影会で腕を上げた生徒の力作が見られそうだ。【永田 潤】