参加者全員での黙とうの後は、待ちに待ったランチタイム。バーベキューチキンや、メンバーがそれぞれ持ち寄った手作りの食事がずらりとテーブルに並んだ。後半にゲームが始まると子供も大人も大はしゃぎ。パン食い競争や綱引き、スイカ割りなどが行われて、のどかな昼下がりの公園に明るく元気な歓声が響きわたった。
また、今年も会場には二世週祭りで使う「ロサンゼルス七夕まつり」の七夕飾りがいくつも飾られて、楽しく賑やかなピクニックの風景に花を添えた。米澤会長が指揮をとって6年前に始まったロサンゼルス七夕まつりは「仙台七夕祭り」の伝統を受け継いだもので、今や七夕という言葉が英語になっただけでなく、世界各国で七夕が展示されるようになった。
南加県人会協議会の松岡八十次副会長は、「ここまで有言実行できる会長は少ない。七夕が始まった当初、そして今でもネガティブな意見が協議会には出ることがある。でも、意志を曲げず、説得をしてやり遂げている。彼はきちんと相手に話をして、説得して、実行して結果をだす。常に新しいアイデアを実現してそれで人に分け与えていっている。七夕がなければ県人会はマンネリ化していた」と話す。
◎若い世代に受け継がれる県人会魂
ノースハリウッドで「チバ・レストラン」を経営している千葉公明さんは、父親が経営する宮城の海苔工場が4年前の震災で流されてしまい、いまは別の親戚が工場を再稼働させたという。
「このピクニックは、わが家の夏の恒例行事。僕も小さい頃から来ているから、自分の子どもたちにも同じ楽しい思いをさせてあげたい。おばあちゃんが作ったおにぎりを食べるとか、かき氷にアンコをつけて日本的なかき氷を食べたりする経験はいいもの」と話す。「県人会ですからもっと日本の文化とかをシェアしてヤングを引きつけたい。別の日本のコミュニティーにいくと日本人ではない人も興味を持っているので、そういう人たちを集めて会を続けたい」と話し、また、「来年の3月11日に大きなイベントを開催したい。震災で被害を受けた人たちはまだ生活を立て直している最中なんだ、ということを知ってもらって、そういった人たちのことを忘れてほしくないと思う。これからもいろいろな形の支援活動をしたい」と語った。
◎若いメンバーに期待をよせる米澤会長
これからはもっと英語中心でやってもいい。僕が英語を話すとズーズー弁が入って聞きづらいから、誰も入ってこなくなっちゃう。だから若い人にやってほしい。僕らはもう引っ込んでしまっていいんです」とちゃめっけたっぷりに、これからの希望を話してくれた。