
鹿児島ファンデーションの山口弘会長(左端)から祝金を受け取った同会メンバーの高校卒業生と代理で出席したその家族ら
南加鹿児島県人会(小田和男会長)は7日、婦人会、青壮年部、ヘリテージクラブと合同で毎年恒例のピクニックをブエナパークのボイセランク公園で開催した。他県の県人会会長など来賓のほか会員家族およそ120人が参加する中、出来立てのバーベキューや弁当に舌鼓を打ち、余興やゲームを通して親睦を深めた。
同県人会は1889年に創設され、今年で117年目を迎える南加地区最古の県人会だ。
毎年ピクニックでは同県人会から独立して設立された非営利団体「鹿児島ファンデーション」が、同会メンバーの高校卒業生に祝金を贈呈している。
余興で伝統民謡の音頭にのって踊りを楽しむ同県人会の小田会長(左)と同県人会メンバーの岩下寿盛さん
今年の祝い金受領者はエミリー・キムラさん、ティアナ・オハラさん、ディラン・マークさん、ライアン・マークさん、ジャスティン・ミズシマさん、スティーブン・モリさん、マシュー・ナカマさん、カイル・ヤマグチさんの8人。
受領者を代表してモリさんは「これから県人会に恩返しができるよう頑張ります」と述べ、メンバーからの温かい支援に感謝した。
日米の野球の違いを自分の目で確かめようと鹿児島県から来米していた鹿児島大学4年・野球部所属の船元光一さんもこの日ピクニックに参加。米国で同県に由縁のある人々が集い県人会を結成していたことを初めて知ったという。
余興でメンバーらが鹿児島の伝統民謡「おはら節」の音頭にのって踊っているのを目にし「米国の人々がおはら節を知っていて鹿児島の伝統芸能を継承していることに驚いた。自分も郷土のことを知らなければならないとあらためて思った」と話し、郷土愛を再確認したようだった。
昼食では「新撰組グループ」が毎年バーベキューを提供しており、メンバーらは出来立てのバーベキューを堪能した。
余興では松前会による日本民謡、若久会の日本民踊、LA歌謡クラブと有志によるカラオケ、かるかんコーラスによるコーラスが披露され、食後にはゲームのほか宝拾い、ゲートボール競技、風船投げ、綱引きなどが行われ、会員らは汗を流した。
同県人会の小田会長は「祝金制度や鹿児島短期研修などを導入してから、ピクニックにも若い世代の姿が年々目立つようになった」と話し、今後も若者の積極的な参加を呼び掛けていきたいと力を込めた。【吉田純子、写真も】