それぞれが「いただく」「装う」「暮らす」を表現しており、日本全国から選りすぐりの品々。添えられた説明には、日本での使われ方や制作の意図、個人の制作はアーティスト名が表示されているのが特徴。
藤原店長は「日本の伝統や技術を伝えながら生活の中で実際に使い、味わい、楽しんでもらうような商品を紹介し、暮らしに取り入れてもらう提案をする」と強調。例えば、酢は主に日本で、すし米や酢の物などに使用するのに対し、米国人はドレッシングなどに用いるとし「われわれの価値観を押し付けるのではなく、われわれの提案を伝えて、しっかりと受け止められるような柔軟性を持ちたい。そしてアメリカならではのアレンジをし、お客さんと一緒に商品の使い方を考えられればいい」と願う。米国式のアイデアの一例として、徳利の一輪挿しとしての活用を挙げた。
ジャパン・ハウスがハリウッドの中心部に位置する大型モール「ハリウッド&ハイランド」内に構える施設は、2階と5階の2カ所に分かれている。今回開いたショップは2階スペースに位置し、その隣は日本の想像性に焦点を当てる展示ギャラリーを備え、来月19日から開場イベントとしてファッションデザイナー、森永邦彦氏のブランド「アンリアレイジ」を紹介する。
開館は今夏を予定したが、工事などの影響で遅れた。ショップをまず開け、海部館長は「長い間準備作業に当たって来たので、うれしさよりも緊張感があり、身の引き締まる思い」と、ようやく開店にこぎ着けた感想を語った。支援者が買い物に訪れ、祝福を受けたといい「特別な思いがこみ上げてきた。胸の高鳴りを覚えながら、自分の職務の責任に対する重圧がある」と、期待感と不安感が交差するさまざまな思いを実直に表現した。
2階スペースについて「単なる店ではなくまた、単なるアートギャラリーでもない。日本のコンテポラリーや伝統を、ただ異文化だから受け入れられるのではなく、使ってみて衝動的にアメリカ人のライフスタイルに取り入れてもらいたい」と希望する。
この日は、一部のオープンとしながらも「大きな第一歩を踏み出したと思う。このショップ自体が、ジャパンハウスのやりたいこと全体を表していて、物販のみならず、企画展と連動させ、後の活動に弾みを付けたい」と意欲を示した。
5階スペースが完成すれば「より有機的、重層的なプログラムができる」と期待を寄せ、地方創世のプロモートによるショーケース、各種のワークショップやシンポジウム、地方発の食のイベントなどを列挙し「いろいろなおもしろいことができる。動きのあるダイナミックな進化を続けるプロジェクトになる」と力を込め、来夏のグランドオープンを待ち望む。
Japan House Los Angeles Shop
Hollywood & Highland Center
6801 Hollywood Blvd. Suite 213
Los Angeles, CA 90028
(323)638-1777
www.japanhouse.jp/losangeles
【永田潤、写真も】