山火事が続いているヨセミテ国立公園で、公園内の一部が数日間閉鎖されることになった。これまでに3万7千エーカー以上が焼失し、今も懸命な消火活動が行われている。【吉田純子】

 同国立公園当局によると、ハーフドームやエルキャピタンといったヨセミテの観光名所やビジターセンターなどがある公園中心部に位置するヨセミテバレーのほか、公園南側の入り口付近にあるマリポサ・グローブやワオナが25日正午から閉鎖された。閉鎖にともない訪問客や同地域にあるキャンプ場、ホテル利用客も立ち入りが禁止された。
 閉鎖措置は29日まで続く予定。
 公園西側の入り口に通じるハイウエー#140は、マリポサ北部からエル・ポータルの区間約14マイルが引き続き通行止めとなっているほか、南側の入り口も閉鎖された。
 一方、ヨセミテバレーの北側を東西に通る道路タイオガロード(Tioga Road)や、同道路沿線にある草原地帯トゥオルミメドウズ(Tuolumne Meadows)、同公園北側の入り口は通常通り開通している。
 当局によると、山火事により同国立公園で閉鎖措置がとられたのは1990年以降初めて。
 美しい景観を誇るヨセミテだが、公園内に設置されているウェブカメラの映像によると現在は当たり一面煙に覆われている。
 山火事は同公園西側のマーセド・リバー・キャニオン付近で13日に発生。25日までに3万7785エーカーが焼失した。これまでに消防隊員1人が死亡。鎮火は26%にとどまっている。出火原因は分かっておらず現在も調査が進められている。

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