「スター・ウォーズ」の新作アニメシリーズ「スター・ウォーズ・レジスタンス(原題Star Wars Resistance)」が7日からディズニーチャネルで放送される。主人公のカズダ・シオノ(Kazuda Xiono)の声を演じたのは日系人俳優のクリストファー・ショーン(日本名・青木翔)さん。ショーンさんに本作について、そして日本への思いについて話を聞いた。【取材=吉田純子】
ショーンさんが声で演じるシオノは軍事組織「ファースト・オーダー」へのスパイというトップシークレットの任務を担うレジスタンスの若きパイロット。
俳優としてNBCのテレビドラマ「Days of our Lives」のポール・ナリタ役ほか、「HAWAII FIVE―O」や「The Mindy Project」「Hollywood Heights」などのテレビドラマに出演するなどキャリアを重ねてきたが、声優を務めるのは今回が初めて。カメラの前で演じるのとはまったく違う経験になったという。「声ですべてを表現しなければならないため、普段の演技より声を少し大きくしたり、ゆっくり話すなど10%くらい大げさに演じました」
ショーンさんはワシントン州オークハーバで生まれ、海軍軍人だった父親の任務の関係で幼いころから各国で暮らしたという。「日本のほかフィリピン、米国でも各地を転々として過ごしました」。なかでも神奈川県湯河原出身の母の故郷でもある日本は自身にとっても特に思い出深い場所で、フィリピンで暮らしていた時も夏になると日本を訪れていたという。
英語とスペイン語のほか幼少時代を日本で過ごしたため日本語も話す。
本作で声優をする上で特に難しかったことはなかったが唯一あげるとしたら、配役が決まった後も1年半ほど家族に役が決まったことを秘密にしておかなければいけなかったことだったという。
「こどもたちに『どこに行くの?仕事に行くの?』と聞かれてもスター・ウォーズのアニメに関わっているということを教えられないのが一番辛かった」と振り返る。
熾烈なエンターテインメントの世界に身を置きながら、常に大切にしているのは母からの教え。「母はいつも『誰にでも親切でありなさい。そしてありがとう、と感謝の気持ちを伝えることをわすれないで』と教えてくれた。日本は人と人が尊重しあう文化。それが本当に美しいと思う。俳優業だけでなく、人としてそれが本当に大切なことだと日本人の母が教えてくれた」。母からの教えを胸に、ショーンさんは今日もハリウッドで挑戦を続ける。