さきごろ、いつもの人から3種類の梅の実を頂いた。
「今年は気候のせいで数は多いが小振り」ということだった。確かに前回に比べ3分の2程のサイズ。
完熟前だったが2、3日で熟れるのでそれから漬け込むことにした。よく熟れた梅の塩漬に馴れると青梅漬は少々物足りない。
さて、今回小振りだがその分結構量が多かったので、でっかいバケツ3個に種類ごとに分けて塩漬けしてみた。
たくさんな量の梅漬のうち、よく熟れて軟らかそうなのを1ガロンほど選んで『ねり梅(濾し梅?)』を作ることに。
前回は梅の実が軟らかく、ビンに漬け変える時に皮が破れるか破れそうでそのまま漬け込むとまずいからと、それらを選んでストレーナーで濾してみた。裏ごし器があればいいのだろうが、そんなものはないしストレーナーは丈夫だからこれで十分。ただし芋の裏ごしなどと違い、種があるからゴロゴロとしてなかなかに難しい。やっとの思いで作ったのだが、1年も経たずに終わってしまった。
普通、ねり梅といわれる物はいったん梅干しの塩っけを抜いて刻み、それに砂糖やみりん、かつお節などを混ぜて作るようだが、わが家は塩っけもそのままの濾しただけの梅、だから濾し梅。食べる料理に合わせてそのままだったり他のものに混ぜたりして食している。
今回はおもな消費者である娘が手伝ってくれたので、軟らかめの梅を二人でしこしこと濾した。出来上がりは半ガロン瓶にいっぱい。今年はこれで十分だろう。
少し余力があったので、濾した後の種と皮を選り分け、種は酒で煮てみた。まだ梅漬の味がこなれていなかったので旨味がない。昆布と酒を注ぎたして再度挑戦。仕上げに醤油を足して煮立ったら種を除いて終了、梅醤油の出来上がりだ。刺し身醤油として使用したらうまかった。
皮の部分はカミさんが刻んでかつお節と混ぜて冷蔵庫へ。ちょっと試食してみたら少々苦味はあるが、オニギリの具にしたら旨そうだ。そのままご飯に乗っけてもいいと思う。
これでまた旨い物がわが家のメニューに加わった。【徳永憲治】