日本語放送開設を記念した祝賀レセプションがこのほど、トーレンスのミヤコ・ハイブリッドホテルで開催された。DIRECTVのコンテント・プログラミング部・バイスプレジデントのエマ・ブラケット、日テレの海外ビジネス推進室長の十川敦、日活の映像事業部門・版権営業部・国際事業部長の冨田稔彦の3氏が出席し、100人を超える招待客を前に、自社の紹介をはじめ配信するコンテンツのプレゼンテーションを行い、視聴を呼びかけた。
年間視聴率5年連続で3冠を誇る日テレは、豊富な番組の中からドラマシリーズやバラエティー番組、プロ野球の巨人戦などを放送する。ドラマは今年話題になった「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」「崖っぷちホテル!」「赤鼻のセンセイ」「正義のセ」など、バラエティーは今、人気を呼んで
日テレの十川氏は、日本テレビが全米で放送することは初の試みとし、喜びと期待の中で「視聴率ナンバーワンを誇る源になっているドラマやバラエティー番組に加え、プロ野球の巨人戦を心待ちにする人々が多いことを期待している」と話した。ターゲットである長年の在米日本人や駐在員とその家族、日本語の学習者、日本文化の愛好家に向け「日本文化に触れて、日本のトレンドを感じてもらいたい」と呼びかけた。TVジャパンはライバル視されるが、相乗効果を狙いたいとし「日本のカルチャーに触れてもらい、日本人に楽しんでもらえればと思っていて、今後TVジャパンさんと一緒に何かをできればいいと考えている」と、コラボレートの意思を示した。
米市場への進出については十川氏は、国内のテレビ放送の事情を説明し「ガラパゴス化しているイメージもあるので、生き残って、さらに門戸を広げるためには海外にどうしても目を向けざるを得ない。そのためには、今回の放送開始が一つのきっかけになればいい」と語った。
日活は1912年創立、日本最古の映画制作・配給会社。チャンネル NECOは、日本でケーブルサテライト局を持ち、790万人の加入者を引っ提げ、このたび米国進出を果たした。日活の幅広いコンテンツを持ち、コメディ、サスペンス、スリラーなどからの最新作や往年の傑作を提供する。作品は
日活の冨田氏は、映画専門のチャンネルNECOと日テレが手を組み立ち上げたことに「ありがたく光栄に思っている」と喜ぶ。邦画が米国で紹介される機会は多くないとし「日活はライブラリータイトルが数千タイトルある」と胸を張り「そういった古い良質のタイトルと、最近のヒット作を含め、こちらの日本人在住者と日本語学習者に幅広く届けていきたい」と抱負を述べた。チャンネル事業の立ち上げに伴い、米市場で推進する日活のコンテンツの紹介、そしてハリウッドでのリメイクの事業を後押しするといい「将来の事業展開につながればいい」と、意欲を示した。
DIRECTVのブラケット氏は、ターゲットについて日本人と日本語学習者をメインにすることを強調。そのためテレビ、映画の全番組に、英語字幕を付けないことを明かした。
ブラケット氏は「日本テレビと日活の両社とパートナーシップを結ぶことができて本当にうれしい」と目を輝かせた。数年前から日本の良質で新しいコンテンツを米国で紹介する構想を練っていたといい「昨年から日本の番組を見て、両社と話し合いを重ね、長い期間を経てようやく実現し、放送開始にこ
日系社会に向けブラケット氏は「われわれDIRECTVが発掘したバラエティに富んだ素晴らしい日本のコンテンツを見てもらいたい。日本のナンバーワンの視聴率を誇るトップテレビ局と豊富なコンテンツを持つ日活の二つのトップブランドと手を組むことができパーフェクトマッチだ」
十川氏は、記者会見での記者の質問「24時間日本語テレビ放送の開始は、衰退傾向の日系社会への活性化に寄与することに期待が寄せられているが」に対し「以前よりも力が落ちているらしいが、できるだけ、日系社会の力が上がっていくようにするのが究極の目標」と答えた。「アメリカという国で日本のコンテンツを求められるのは、われわれにとって非常にうれしいので、それを目指していきたい」と述べた。
DIRECTVの日本語テレビ放送視聴の加入は、三つのパッケージの中から選べる。日テレとチャンネルNECOの「JAPANDIREC」が月額25ドル、「テレビジャパン」は月額25ドル、JAPANDIRECとテレビジャパンの両方が視聴できるパッケージは月額45ドル。
詳細は日本語対応の電話855・217・3124。日本語のウエブサイト―
www.directv.com/japanese【永田 潤】