今年のテーマは「FIRE UP FOR NISEI WEEK」とし、日系社会を挙げてコミュニティー・スピリットを示す。女王候補7人のお披露目、各来賓の祝辞、鏡開きなどを行い華々しい幕開けを飾った。
日本文化を中心にさまざまな展示やイベントが、約1カ月にわたり繰り広げられる。催しは、祭りの呼び物のコロネーションボウル(8月10日午後7時)、グランドパレード(8月11日午後4時)、表彰ディナー、パイオニアランチョン、ベビーショー、カーショー、ギョーザ早食い競争、街頭音頭など二世週祭主催イベントの他、同祭協賛のコミュニティーイベントとして、全米日系人博物館の夏祭り(8月10日)など盛りだくさんの内容だ。ギョーザ早食い競争には、独立記念日恒例のホットドッグ早食い競争で最多優勝を誇るジョイ・チェスナットさんやYou Tubeで人気のマット・ストニーさんなど強豪のフードファイターが優勝を争う。
開幕式で、ヤマハタ実行委員長があいさつに立ち開会を宣言。2014年に同祭実行委員会入りし、わずか5年間で委員長に就任したため、多くの人には知られておらず、自己紹介から始めた。クレンショー地区で生まれ育ち、UCLAを卒業後、ロサンゼルス消防局に入り、36年間勤務。同祭実行委員会には退職後に加わり「役員になってから2、3年で委員長になった」と話し、自分でも驚いているという。
祭りのテーマを「ファイアーアップにした」と公表すると、消火活動を行っていた委員長が発した言葉に、会場はどっと沸いた。委員長は「そう決めたのは、興奮して二世ウィークを盛り上げる思いを込めた」と説明。毎年、新デザインを採用する祭りの公式Tシャツを発表した。Tシャツには、テーマ「FIRE UP」が記され、消防士に扮した同祭マスコットの秋田犬「アキ」が登場する。公式ポスターもまた消防士姿のアキが消防車に乗って、祭りを盛り上げる。イラストは、ヤマハタ委員長の息子でアーティストのジェレッドさんがデザインした。
JBA会長の中島喜一氏から5千ドルのチェックを贈られた委員長は「毎年の多大な支援は本当にありがたい」と謝意を表した。
パレードの音頭は、「三太郎音頭」と「桜音頭」の2曲。振り付けを幾度も担当し、今春亡くなった三條勘菊師に敬意を表して三條社中が振り付けをする。同社中はパレードで踊りの先陣を切り、他の社中をリードする。一般を対象にした音頭の練習は、今月16日、23日、30日と8月6日の毎火曜日の午後6時半から9時まで行われる。問い合わせは、音頭委員長のマイル・ハマダさん電話323・620・0662。
グランドマーシャル、パレードマーシャルと、インスピレーション賞2人、地域表彰2団体、パイオニア賞4人、実行委員長賞2人がそれぞれ紹介され、大きな拍手が送られた。各賞受賞者は、グランドパレードに参加した後、晩餐、昼餐の各会で表彰される。
インスピレーション賞はジャニス・フカイさんとアラン・ニシオさん。フランセス・K・ハシモト地域団体表彰は、今年創立110周年を祝う「北米沖縄県人会」と「南加日系婦人会」が選出された。実行委員長賞は、ともに今年他界した 茶道裏千家名誉師範の松本宗静さんと、三條勘菊師に決まった。
4人のパイオニア賞は、小山信吉さん、ヨシヒロ・ウチダさん、故ディーン・マツザワさん、ケン・イノウエさん。各人はパイオニアランチョン(8月14日午前11時半、小東京)で表彰される。
日系諸団体から推薦を受けた今年度の女王候補が、この日晴れてお披露目された。7人は、カラ・チズル・イトウさん(オレンジ郡日系評議会)、マリカ・ケイト・ゴショールさん(パサデナ日本文化会館)、エリエル・メイ・イマモトさん(サンファナンドバレー日系コミュニティーセンター)、エミリー・ユイコ・イシダさん(イースト・サンゲーブルバレー日系コミュニティーセンター)、ミア・マサエ・ロペスさん(ベニス・ウエストロサンゼルス日系市民協会とベニス日系コミュニティーセンター)、ケイラ・サチコ・イガワさん(ガーデナ・イブニング・オプティミストクラブ)、ジュリ・ヨシナガさん(米国日系レストラン協会)。各候補者は自己紹介し任期中の抱負を述べ、期待を込めた温かい拍手を受けた。コロネーションボウルで、新女王が決定する。
二世週祭は各種祭り行事のほか、華道や茶道、書道、盆栽、詩吟、刺し子など、さまざまな日本の伝統文化を紹介する展示や実演が開かれる。また、同祭の一環行事として日系最大のスポーツ大会「ニッケイ・ゲームズ」が各所で開かれる。8月18日の街頭音頭、閉会式で幕を閉じる。
二世週祭の詳細は同実行委員会まで、電話213・687・7193。
www.niseiweek.org/
羅府新報は、二世週祭の特集号を8月3日と14日の2回発行する予定。【永田潤、写真も】