ハリウッド開設された女性専用ホームレス施設。ミッドセンチュリーのモダン様式が取り入れられた(リュー市議フェイスブックページより)

 深刻化するホームレス問題に対応するため、ハリウッドに女性ホームレス専用の施設が誕生した。以前、図書館だった建物を活用。デザインも女性が快適に過ごせるように工夫されている。【吉田純子】

 ハリウッド地区のホームレス人口はおよそ2500人とされ、LA市の中ではダウンダウンに次いで多い。施設の名称は「The Gardner Street Women’s Bridge Housing Center」(1403 North Gardner St)。
 建物は1958年に建てられ、図書館として活用されていた。60年代に流行した建築様式「ミッドセンチュリー」を意識した造りになっており、デザインもホームレス施設とは思えないほどモダンになっている。ベッド数は30床。
 本棚として使われていた棚は収納棚として活用され、元からあった物が生かされている。
 同ホームレス施設は、ハリウッドを管轄区に含む第4区代表のデビッド・リュー市議が2017年に提案し、翌18年に着工した。
 LA市のエリック・ガーセッティー市長は、ホームレス対策として、向こう10年間で12億ドルを投じてホームレスの住宅や支援施設の建設を実施する計画「提案HHH」を実施している。
 今回の女性ホームレス専用施設も同計画の一環として行われている。
 多くの施設の運営資金は、LA市が7500万ドルを投じて行っているホームレス住宅支援プログラムから捻出される。
 現在LA市内ではホームレス施設の設置が各地で進んでおり、昨年9月には同計画最初の施設がダウンタウンに開設された。ガーセッティー市長は年末までにLA市で全15施設(1500床)の設置を計画している。
 こうした施設はホームレスの人々が定住できる場所が見つかるまで安全に暮らせるよう利用される。

施設内はミッドセンチュリー意識したモダンな造りになっている(リュー市議フェイスブックページより)

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