日本政府観光局(JNTO)ロサンゼルス事務所の門脇啓太所長が祝辞を送った。増加の一途の訪日客数の中で、米国人は7年連続で2桁の割合で伸びていることをグラフで示し、その中でも「西海岸からの観光客の数が非常に伸びている。企業の需要はさほど伸びていないが観光が伸びているのが近年の流れなので、こちらにオフィスを構えて営業するのはトレンドに乗っている」と強調した。
門脇所長は、米国人の日本旅行の動向として初回の利用率が多い市場であることを説明。また他の市場に比べて「やはり長い距離を移動して日本に来るため、平均滞在日数が多い」。そして消費額は「『せっかく日本に行くから』と、アジア諸国と比べると断然多い」と強調した。訪日ブームは、米メディアにも大きく扱われているという。ある有力旅行雑誌は2018年に訪れるべき場所として日本特集を雑誌全体で組み、また雑誌「Traveler」は読者が選ぶ
訪日外国人客の政策目標数は、五輪のある2020年に全世界から4千万人、消費額8兆円、2030年には6千万人、消費額15兆円を掲げているが、東京五輪では東京のホテルが予約が取りにくいなど「日本は予約が取りにくく、宿泊費も高いという印象が染み込んでいる」と不便生を指摘。その対策として、JNTOは、東京、大阪、京都の三つのエリアの周辺都市への観光を勧めており「それを含めた地方分散や、オリンピックのみならず、季節での分散を積極的に行っていきたい」と話し、集まった参加者とともに官民一体で2020年の4千万人の目標達成に意欲を示した。
ニューヨーク事務所から転勤し、新オフィスの所長に着任した五島泰夫北米統括ディレクターは謝辞の中で「ミッションの一つは、日系企業と日系社会の役に立つことと考えている。日本は観光地として人気のある国だが、この人気が一過性に終わらないためにも、みなさんの力添えを借りて、持続可能な訪日事業を続けていきたい」と協力を求めた。
五島所長は、同社が44店鋪、1万2千室を運営する業態について「三つのブランド、『東急ホテルズ』が5つ星、『エクセルホテル東急』が4つ星、『東急REIホテル』が3つ星をイメージすればいい」と説明。今後1年間で三
レセプションでは、すしや天ぷらなど訪日観光客が楽しみとする一番手に挙げられる和食が振る舞われた。エンターテインメントは、名曲「翼をください」を作曲した村井邦彦さんと、友人でグラミー賞に7度ノミネートされたジャズ・ピアニストのクリスチャン・ジャコブさんがピアノ演奏を披露した。「翼をください」の演奏では、参加者全員が合唱し、ニューポートビーチ事務所の門出を祝った。
レセプションには、米国からの訪日観光を盛り上げよう、と志を同じとする参加者が集った。同志から激励を受けた五島所長は「とても心強く、ありがたく思う。みなさんの力添えがあってわれわれは活動できるので、指導いただき
小林社長は、新事務所設置について「北米からの訪日客の30%がカリフォルニアからで、ニューヨークはビジネスが中心になるので、レジャーのお客さんに日本に来ていただくには、西海岸の方が営業活動が効果的」と説明。米市場の魅力については「なんといっても2億人の市場。移民も受け入れ、人口が減らない。長い目で見て、いいお客さん。近隣諸国だと1泊2日もある中で、アメリカ人は平均7日滞日。長く泊まって、多く落とす(消費する)ので、着実に増やしていきたい」と述べた。【永田潤、写真も】