LTCCとLTSCの助成金は2回目も計5万ドルを授与した
二街に眼科医院を持つグレゴリー・カメ医師
 小東京コミュニティーカウンシル(LTCC)は、コロナ禍で大幅な収入減に直面している小東京の中小50の事業者に、合計10万ドルの助成金を授与した。2020年11月に行われた第1回目の交付では、25社にそれぞれ2千ドルが渡されたが、その大半は20年以上営業している老舗の中小事業者だった。2回目の付与も小東京の伝統を受け継ぐ事業者を中心に25社が対象となった。

 助成金は、LTCCとリトル東京サービスセンター(LTSC)が共同で設立したプログラム「小東京中企業救済基金」への寄付金から捻出されている。
 LTCCのマネージング・ディレクターを務めるクリスティン・フクシマさんは、2回目の助成金授与を可能にした支援者に感謝の意を表しており「この助成金は、地域の大切なビジネスを、今もそしてこれからも支援していくというわれわれの決意を表している。小東京には回復する底力がある。力を合わせてこの危機を乗り切っていきたいという思いを、ぜひ皆さんにも知ってもらいたい」と述べている。

トーキョー・ブライダル&タキシードの山本さん
 第2回の受給対象となった各店は以下の通り。アキモト・カイロプラクティック、ファー・バー、クラタ・アイケア、ラス・ギャラス、ロサンゼルス・アイケア・オプトメトリー、ノブユキ・ワタナベ・ジュエリー、サンワ・エンタープライズ/オリンピック・ショップ、スシ&テリ、ザ・ホブ・ノブ・ショップ、トーキョー・ブライダル&タキシード、とりごや、U&Uグラフィックス、うつわの館、上原旅行社、ビデオパラダイス。さらに、エース・ワン・ストップ・メール・プラス、カリフォルニア・フローラル・カンパニー、E—Z指圧LA、ギンザ、小東京薬局、マトロポリタンLA、パナウエスト、ポップキラー、シャープティー、ワンダーネイルの10社も対象となった。
 今回助成金が給付されたロサンゼルス・アイケア・オプトメトリー・グループは、1921年に開業した老舗。同グループのグレゴリー・カメ医師は、この助成金をどのように活用するか、またほかの中小企業へのサポートや地域における自身の役割について、思案中だという。カメ医師によると、今回受け取った助成金は、経済的危機に陥っているにもかかわらず困窮するほかの企業をおもんぱかって申請しなかったと思われる会社に全て寄付するそうだ。「昨年、われわれは数カ月間にわたり休業を余儀なくされた。しかし、徐々に回復し、少なくとも良い方向に向かっている。今年創業100周年を迎え、これまで多くの浮き沈みがあったが、全て乗り越えることができた。だから必ずこの大きな『嵐』を乗り越えることができると信じている」と話している。
贈られた助成金のチェックを見せるビデオパラダイスの店主
 LTCCでは、合計50万ドルの資金調達を目標としており、今後も同基金の申請条件に適った中小企業に2千ドルを交付していく予定。申請はウェブサイトで受け付けており、基金が15万ドルに達した時点で第3回に移行する。
 なお、同基金に加えて実施されていた「コミュニティー・フィーディング・コミュニティー(CFC)」プログラムは23週で終了。期間中に19万5千ドル以上の寄付金を集め、84の地元企業の支援と、1万食以上を小東京のコミュニティー内で配布した。
 また、引き続き「小東京中小企業救済基金」への寄付や申請も受け付けており、スタッフによる申請書作成のサポートを提供している。
 申し込みに関する日本語のサポートはLTSCのマリコ・ロックリッジさんまでメール— mlochridge@ltsc.org。
 韓国語、中国語、スペイン語の通訳が必要な場合は、マリコ・ロックリッジさんのEメールに希望する言語で送ること。
 英語でのサポートはミーガン・テラモト(Megan Teramoto)さん— mteramoto@ltsc.org
 小東京中小企業救済基金の詳細および寄付については、ウェブサイト—littletokyola.org/gofundme 【訳=砂岡泉】

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