西南センターは、日系人と日本人のメンバーが英語と日本語を使い分けて会話し、仲よく元気に活動をともにする。今年で創立42年目を迎え、現在は約350会員を擁する。
活動は、ジャッド・マツナガ顧問弁護士による法律相談や健康セミナーを催すとともに、教育、文化、趣味の各クラスを持つ。書道、いけばな、日本舞踊、気功、ラジオ体操、コンピュータ、カラオケ、歌謡、童謡、ブリッジ、ソーイングなど、メンバーは生涯学習の気持ちを持って学び続けている。月1度の誕生会も楽しみの1つだ。
来賓が祝辞を述べ、メンバーの健康を願い、いっそうの活発な活動に期待を寄せた。在ロサンゼルス日本総領事館の新村出領事は、高齢者のためのさまざまなプログラムを持つ同センターの役割を高く評価し、「活発な活動を続けてほしい」とエールを送った。南加日系商工会議所の青木義男会頭は、南加日商のメンバーである柴会長と、この新年会の司会を務めた会長の娘グレースさんの献身的な活動をよく知っており「柴さんのリーダーシップの下で繁栄してほしい」と希望。「南加日商は、日系社会の役に立つ活動をする西南センターをできる限り支援したい」と述べた。
同センターは、高齢者の憩いの場として地域に根ざしていて、日系社会の長寿の源泉を見ることができる。この日の最高齢95歳のジョージ・カメタニさんは、広島系の帰米2世。戦時中はポストンとツールレイクの両強制収容所で過ごし、戦後はロサンゼルスに戻り小東京の洋食屋「ニセイグリル」で調理人をし、家族を支え1949年に西南地区に家を購入したという。同センターをこよなく愛していて「日本人の仲間がいて、みんなが優しくしてくれるのでとてもいい」と話す。家庭では孫たちと英語で会話しているため「ここに来れば日本語を喋るので、日本にいるような感じになる」と喜ぶ。センターでは、血圧測定や予防接種などの健診を受け、春と秋にはセンターの資金集めのバザーでテリヤキビーフのタレを作ると、昔取った杵柄は健在で「みんなに喜んでもらえるのがうれしい」といい、今年も楽しみにしている。
昼食は、弁当を広げ日英両語で歓談し、ドアプライズの抽選が行われ会は盛り上がった。エンターテインメントは、横竹ファミリーバンド時代から司会で同センターのステージに立つタック西さんが率いる「LA歌謡クラブ」のメンバーが懐かしい演歌などを披露し、参加者を喜ばせた。
柴会長は、会員の高齢化を危惧するが、コンピュータ教室を開設して以来、50代の若いメンバーが増えたとし「西南センターの存在を知らない人が多いので、活動の周知に努めて会員を増やして活性化を図りたい」と意欲を示した。
西南センターの開館時間は、月曜から金曜までの午前8時半から午後4時半。
電話323・734・2175。
【永田潤、写真も】