飲食中の方には、あまり上品な話題でなくて恐縮だが、先日、私たち仲間内での雑談中に「本屋に入ると便意を催すことがある」という話が出た。この現象に対し、『青木まりこ現象』という名前まで付けられているという。昭和60年(1985)代に雑誌に青木まり子の名前で投稿された体験談がもとになり、本屋に入ると便意を催すことを『青木まりこ現象』として認知されるようになったのだという。
それ以前にもこの現象を体験していた人が多くいたことは想像に難くない。私も若かりし学生時代、何度も経験がある。なんとなく恥ずかしいことなので、他人さまに面と向かって言い出しづらいものだった。それにしてもこんなことの名付け親となっている青木まり子さんという方は探究心旺盛な人だと感服する。ただ、当のご本人はともかく、日本中には同姓同名の女性が数多くいらっしゃると思うので、この方々がどうお感じになっているのか、少々気になるところだ。
あらためてインターネットで『青木まりこ現象』を検索してみると、いろいろな説明が書かれているが、明確に納得できる結論は見つからない。でも、便秘気味になると本屋へ行く人は多いという。
東京・神田の三省堂書店本店で、以前調査したところ、店のトイレの稼動率は80パーセントに近かったそうだ。本屋と便意の関係について唱えられている諸説の中には①紙、インクの臭いが便意を誘う ②リラックス説 ③プレッシャー説 ④条件反射説など、諸説があるようだ。
普段、便秘で悩まされた経験はほとんどなかった私だが、最近、少々便秘気味の時がある。私の場合、週3回の透析が原因のようだ。一度透析に行くと結果的に3から4リットルの水分が身体から抜かれるので、腸内で便が固くなり排泄を困難にしているらしい。
最近、私は独自の便秘解消法を見つけた。それはパソコンに向かうことだ。パソコンのスイッチをオンにすると、それまで一向に便意のかけらさえ感じなかったのに、なぜか急にトイレに行きたくなるのだ。私の場合は一種の条件反射説(パソコン ⇔ トイレ)に当てはまるのかも。【河合将介】