今年度新役員の就任式が行われ、各自が任務の全うを誓うと、期待を込めた温かい拍手が送られた。功労者を表彰し、各賞が贈られた。鏡開きで活気をつけ、今年の干支のトリ年生まれの参加者が音頭をとり、泡盛で乾杯。会場は祝賀ムードいっぱいに包まれた。県人会は芸達者が多く、芸能部各部が琉球の舞踊に民謡、三線、琴、祭太鼓などの演奏や空手の実演などを行い盛り上げた。
南加県人会協議会会長の西元和彦さんは、奄美大島出身であることから、言語・文化面が同じの沖縄に「縁を感じる」といい、「奄美・沖縄」がユネスコの世界自然遺産入りを目指していることにふれ「よりいっそう距離が、縮まるだろう」と述べ、登録を願った。県人会について「1番大きく、さまざまな催しを行って活動も活発で、沖縄抜きにして、南加の県人会は語れない」と称賛。県人会協議会が主催する親睦演芸会とゴルフ大会に加え、各県人会と協力した催しを主催する意思を示し「これからも沖縄県人会の力を貸してもらいたい」と、継続した協力を求めた。
カミヤ会長はハワイ生まれ、ガーデナ育ちの3世。両親ともに沖縄系といい「物心がついた時から、沖縄民謡を聞いて育ち、県人会の催しに参加し、母の手作りのアンダーギーを食べていた」と懐かしむ。父チャールズさんと兄ケニーさんも県人会で会長を経験し「私もこの伝統のある沖縄県人会長に就き、とても光栄」と胸を張る。
隆盛を極める県人会だが、会長は将来の高齢化を危惧しており「若者の入会を促し、太鼓や三線のグループに入ってもらいたい。フェイスブックやツイッターなどSNSを利用すればいいと思う」と意気込む。運営については「幸いにもわれわれには、先人が遺してくれた会館と、すばらしい沖縄の文化を継承するとても活発な芸能部を持つ。これらを活用したい」と説明。県人会の発展のカギは「プログラムの充実しかない」と力説し「できる限り多くの会員と話し合って『ウチナー・スピリット』共有しながらアイデアを交換して、バザーやピクニック、奨学制度などを盛り上げたい。県人会と会員のために力を尽したい」と、抱負を述べた。
北米沖縄県人会の問い合わせは同センターまで、電話310・532・1929。【永田潤、写真も】