ダウンタウンを昼間たまに歩くのだが、近くの職場の人たちだと思われる団体さんがよく歩いている。昼食に行くところか、その帰りか。ずいぶんと恰幅のいい男女が前のほうから数人で横並びでしゃべりながら歩いてこられるとちょっとビビってしまいそう。
 何が困るかといえば、お話に夢中になっているせいか、他の人が近づいてきてもよけてくれない。後ろから近づいたらもっと悪い。とにかく道いっぱいに広がっているし、ゆっくり歩いているから、近づいて「エクスキューズミー!」と少々大きめの声で話しかける。ちょっと驚いたようにこちらをにらみ(本人はそのつもりないのかもしれないが)、それでやっとよけてくれる。通り過ぎるとまた横並び。
 近くにLAPDがあるから、あきらかに筋肉だ、という人がいるのは当たり前。彼らは体を動かし慣れているせいか、または訓練のせいか周りの状況をなんとなく判断しているようで、気がつけばすぐによけてくれる。これはうれしい。
 日本から来る日本人は歩き慣れているせいか習性か、2人ぐらい並んでそのまま何となく列を作って歩いているみたい。遠足とか修学旅行や行進の癖が抜けないのかも。でも周りのことを考えるとこれは言い習慣かなとも思う。ただし「ゆとり世代」は除く。彼らは「まず自分」が来るからそういったことには気がつかないようだ。
 当地では何もいわずとも自分からよけてくれるのはどういうわけか格好のいい人が多い、と感じるのは気のせいかな。たぶん気のせいだ。自分のまわりに対していろいろと気遣いができる人なのだろう。それだけで格好よくみえる。
 わが家も本当にたまにだが、散歩に出ることがある(あった)。歩道は僕らが3人横に並ぶとちょうどいっぱいの幅。自転車の人やジョギングする人が行き来するのでできるだけ一人(主に僕)が後ろに並ぶ。ま、これは別に恰好いいからではありません。たんに僕の足が遅いだけなのだ。【徳永憲治】

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