来賓の松尾浩樹首席領事が祝辞を述べ、1901年の創設以来、長年にわたり、県出身者、県、そして日系社会との絆を大切にしていることを評価した。会員の復興支援については「県人会の継続的かつ活発な活動に敬意を表し、復興が進むことを願っている」と話した。
7月に帰郷した安藤みちよ副会長が、復興状況を伝え県人会の復興支援活動を報告した。仮設住宅居住者はピーク時は約4万7千人に上ったが、8月には約8900人に減少。熊本では今秋、ラグビーワールド杯の試合や女子ハンドボール
県人会の活動は、復興支援と重ね多忙を極めた。3月の新年会、4月は震災3年イベントとトーランスで開催された「Tulip in Harmony」 (小澤奈緒美代表)のチャリティーコンサートでの募金活動、同団体からは収益1250ドルが県人会に贈られた。5月にはサンペドロでミカエラカイフラメンコ(ミカエラカイ代表)のチャリティーリサイタルから収益1750ドルを義援金として寄付され、7月にトーレンスで開催された夏祭りに参加し、熊本民謡おてもやんとサンバおてもやんを踊る参加者を募り、パフォーマンスをし参加費を募金とした。
今年の募金活動では、半年で約3千ドルを集めた。地震発生以来、熊本県人会会員が運営する震災支援ボランティアグループ「LOVE FOR KUMAMOTO IN LA(安藤みちよ代表)」は年9月1日までに3万9千948・8ドルを送った。支援活動は開始当初は5年間と決めていたが、安藤副会長は「できれば仮設住宅者がゼロになるまで継続したいと願っているので、引き続き協力と支援をお願いしたい」と呼びかけた。
プログラム後半の余興では、芸達者の会員のアーティストらによるエンターテインメントがステージで繰り広げられ、ピクニックとは思えないほどの盛り上がりを見せた。竹嶺会の民謡に始まり、ミカエラカイフラメンコグループのダンス、小澤奈緒美さんのサックス演奏、饒波教子さんの歌、藤村美月さんの歌、そして沖田会長は演歌(北島三郎の「まつり」)を歌いながら会場を回り、募金箱を回した。最後に熊本民謡おてもやんとサンバおてもやんを踊り、参加者が踊りの輪に加わって会場を練り歩き、一体感のある空気に包まれた。
会の最後はラッフル抽選会を開き、参加者全員にコメやワイン、くだもの、現金など多くの景品が当り、満足の笑顔とともに閉会した。
イベント幹事を兼任する安藤副会長が、閉会の辞を述べた。今後の活動計画を説明し、120周年記念行事を控え、記念誌や記念動画を制作するプロジェクトを開始しているという。「みなさんと一緒に南加熊本県人会の歴史を作っていきたい。故郷の復興を願いつつ、県人会がさらに発展できるよう、記念プロジェクトと県人会の活動への積極的な参加をお願いしたい」と呼びかけた。