「いったいどこで感染したのか分からない。マスクはしていたし、気を付けていたのに」と残念がる選手のコメントが報じられた。北京での冬季オリンピックを前に先週ナッシュビルで行われたフィギュアスケート全米選手権では、会期中の定期検査で複数の選手が陽性と診断されて競技を棄権せざるを得なかった。中でもアリサ・リュウ選手の棄権は、16歳の彼女が若手のホープでありショートプログラムでは3位につけていただけに、大きなニュースとなった。
 いったいどこでと言うのは、感染したほとんどの人が思うことだろう。
 昨年末のオミクロン株出現以来、それまで収束に向かっているとみえたコロナ感染が急増。その影響がひしひしと感じられたホリデーシーズンだった。感染者増で勤務できるスタッフが足りなくなったのでと、航空便のキャンセルが続いた。シアトルはそれに加えてクリスマスから雪が降り、オミクロンと雪のダブルパンチで、年末の地元紙には「昨日のシアトル・タコマ空港でのフライトキャンセル数は世界一」との見出しが登場。息子は3度のキャンセルの後に2日遅れてようやくシアトルに帰着したが、南カリフォルニアで休暇を楽しんだ知人一家は、家族全員の再ブッキングを諦めレンタカーでシアトルを目指したという。
 「オミクロンで年末も年始も勤務でした」と言うのは、救急病院勤務の知人。休暇明けの事務所で感染者が出て、息子は在宅勤務に逆戻り。孫娘の通う高校では、クラスに6人の感染が確認され、当分は登校とオンラインを組み合わせるハイブリッド授業になるのだと残念がる。少しずつ取り戻せていた日常がまた逆戻りしつつある。
 極め付きは昨日、久しぶりに友人に電話をしたところ、「悪い風邪にかかったと思って医者に行ったら、COVIDで。ブースターショットもしたのだけど」。夫婦そろって自宅で療養中という。3回目ワクチンも済ませているので重症化せずに済むのではと希望的観測でいるが、1日も早い回復を祈るばかりだ。
「いったいどこで」と思うような感染に、今日は人の身、明日はわが身を実感している。【楠瀬明子】

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