ロサンゼルス市議会は15日、タクシー業について審議し、同市が運用するフランチャイズ制度から、条件を満たせば誰でもタクシーサービスを提供できるオープンマーケット制度に切り替えることを承認した。ロサンゼルスでは現在、タクシー会社9社と契約してタクシーを運行するフランチャイズ制度を取っている。米メディアが報じた。

オープンマーケット制度では、タクシーはウーバーやリフトのようなスマートフォンの配車サービスアプリで利用できるようになり、運賃は前払いとなる。また、車両の外装の変更も可能で従来の明るい黄色などに塗る必要もなく、車体の屋根に設置する表示灯の代わりにステッカーを貼ることができる。さらに、10年間の営業許可を受けるタクシー台数制限を撤廃した。これまでは2364台が上限だった。
ウーバーの登場以来、タクシー業界は縮小・廃業に追い込まれ、さらにコロナ禍でドライバーが大量に離職したが、マーケットを開放することでドライバーが増えることが予想される。また、ウーバーなどのドライバーもタクシー会社に所属することが可能となる。
ロサンゼルスタクシー委員会のエリック・スピーゲルマン会長は「これはタクシー会社が現代社会で競争力を持つようにするための制度。ロサンゼルスの住民に、タクシーがウーバーなどのように街を移動するのに不可欠なものとして認識されることを期待している」と述べた。