
米メジャーリーグ・サッカー(MLS)のLAギャラクシーに加入した元日本代表FW古橋亨梧(きょうご)が13日、加入後初めて記者会見に臨み、新天地での生活やチームへの印象、今後の抱負を語った。「ここに来られて、すごくうれしい」と、新しい環境への期待を口にした。
スコットランドの名門セルティックでゴールを重ね、数々のタイトルを手にした古橋は、その成功の中にとどまるのではなく、新しい挑戦を選んだ。フランス、イングランドを経て、今度はロサンゼルスに新たな舞台を求めた。

当地には大きな日系人・日本人コミュニティーがあり、古橋の加入を喜んでいることを伝えられると、日本のスーパーに出かけたり多くの日本人を見かけたりすることに「なんか不思議な感覚」と笑いながら、「このクラブで1点でも多く取って、たくさんの人に覚えてもらえるように、人気者になれるように」と話し、「勝たせられる選手になれたら」と続けた。
2017年にFC岐阜でプロ入りし、翌18年にヴィッセル神戸へ移籍。神戸時代にキャンプでロサンゼルスを訪れたことがあり、「すごくいいところだな」と感じていたという。
21年7月、セルティックに移籍。1年目から得点を重ね、22~23年シーズンにはリーグ戦27得点で得点王に輝いた。3年半の在籍中、数々のタイトル獲得に貢献した。数多く決めたゴールについて、「どれも僕の中のすごく特別なゴール」と語る。
古橋が25年1月にセルティックを離れ、フランス1部レンヌへ移籍したことは、現地のファンに大きな驚きを与えた。取材に参加したスコットランド・グラスゴーの記者も、「セルティックのレジェンドだった」と切り出し、なぜクラブを離れたのかを尋ねた。古橋はセルティックでの日々を「本当に幸せな時間だった」と振り返る一方で、移籍を決めた理由については「新しいチャレンジをしてみたい」と思った時に話をもらい、クラブとも話し合った上で、自ら移籍を決めたと説明した。
さらに同記者から「あれほど成功したセルティックに、もう少し長く残っていればよかったと思うことはないか」と問われると、「それを言い出したらキリがないと思うので」と答え、話を現在へと移した。「今こうして、まずはギャラクシーにいられることがすごく幸せ」と話し、吉田麻也と初めて同じクラブでプレーできることにも喜びを見せた。

古橋によると、数年前にも一度話があり、その際、ギャラクシーでプレーする吉田にチームや施設などについて尋ねていた。今回再び話が持ち上がった際にも吉田に連絡し、相談した。吉田からはクラブや選手、街、MLSについて話を聞き、「来てくれたらすごくうれしい」と声をかけられたという。古橋は、同じ日本人の選手と共にプレーできることを喜びながら、自らもチームの力となり「いい景色を見られるように」貢献したいとの思いを口にした。
ギャラクシーでも持ち味となるのは、相手守備陣の背後を突く動きと、ゴールに直結するプレーだ。加入後のデビュー戦では限られた出場時間で3本のシュートを放った。「個人的にはすごくいい感覚だった」と振り返り、次戦では結果を残したいと意欲を見せる。
グレッグ・バニー監督も、古橋の特徴に大きな期待を寄せる。「走ることをいとわない選手で、知的なランニングができ、タイミングも非常にいい」と評価。ゴール前での最後のプレーの質に加え、攻守両面でハードワークできる点を挙げ、「最も重要なのは、最後のところで彼がもたらすもの。それがわれわれを本当に助けてくれる」と話した。またバニー監督は、短時間のデビュー戦ですでに古橋がチームに新たな価値を加えられることを示したとし、「ダイナミックなストライカー」と表現。前線で相手守備を広げる動きが、周囲の選手にも新たな選択肢を与えると期待する。
古橋はギャラクシーへの加入が実現したことを「来れてよかった」と喜ぶ一方、新しい環境に「甘えるんじゃなくて、自分を厳しくしながら」結果を残したいと話した。
成功を収めた場所にとどまらず、新しい挑戦を選び続けてきた古橋。「たくさんの人に覚えてもらえるように、人気者になれるように」と語る古橋が、新しい仲間とどんなサッカーをつくり、この街でどんな存在になっていくのか。これからの歩みを見守りたい。(長井智子)
山根視来、浦和レッズへ移籍
ギャラクシーMLS制覇に貢献

LAギャラクシーは16日、DF山根視来(32)をJ1浦和レッドダイヤモンズへ完全移籍させることで合意したと発表した。移籍金は非公表。一方、浦和も17日、同選手の加入を発表した。2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会代表の山根は湘南、川崎を経て24年からギャラクシーに加入。在籍中は99試合、計7583分に出場し、1得点16アシストを記録した。加入1年目には主力として24年のMLSカップ制覇に貢献した。
ウィル・クンツGMは「ミキはロサンゼルスで過ごした間、ギャラクシーを代表するにふさわしい活躍を見せてくれた。24年のMLSカップ優勝に重要な役割を果たし、ピッチ内外で常に品格を持ってクラブを代表した」と功績をたたえ、日本で新たな一歩を踏み出す山根と家族にエールを送った。
山根は湘南ベルマーレ、川崎でJ1通算196試合に出場し、14得点27アシスト。川崎ではリーグ優勝2度、天皇杯優勝2度などを経験し、20年から3年連続でJリーグベストイレブンに選出された。日本代表では21年の韓国戦でデビューし、22年カタールW杯代表にも選ばれた。代表通算16試合2得点。
