
ロサンゼルスのカレン・バス市長が就任直後にホームレスに関する緊急宣言を市全体に発令したのは記憶に新しいが、それに追従するように10日、ロサンゼルス郡監督委員会は郡内のホームレス危機に対する緊急事態宣言を行うことを全会一致で承認した。この宣言により、ホームレスの人々への支援と物質的なサービスが迅速に提供されることになるという。
現在、ロサンゼルス郡では一つのサービス提供者との契約が確定するまでに時間がかかり、入札・選定プロセスによっては最長で1年かかることもあるという。
動議は昨年12月下旬に提出されたもので、若干の修正を加えて可決された。提案は主に、ロサンゼルス郡が地域のホームレス危機に対処するための、追加職員の雇用を求めている。緊急宣言の対象として精神的および身体的な健康改善、薬物使用からの脱却、個別支援などの直接的なサービスを提供することに重点を置く。
同郡は2015年にプログラム「ホームレス・イニシアチブ」を創設し、ホームレス対策の包括的な10年計画を示したが郡全体のホームレス人口は着実に増え続けている。昨年2月に実施した調査では、ロサンゼルス広域圏で6万9100人以上のホームレスがいるが、その7割はシェルターにも保護されず、車内や屋外で生活している。