桃の節句を飾ったおひなさまと主催者の(右から)大波まゆみさん、ダイアン・カワグチさん、クリスタル・チャンさん
箏を演奏する鯨岡さえ子さん

 花で人の心を癒やすことをミッションとする「ハーツ・オブ・ラベンダー」がひな祭りの3日、日本人の高齢者が多く暮らすアルハンブラのシニアケアホームで箏の演奏会を開き、桃の節句を祝った。7段飾りのひな人形を飾り、鯨岡さえ子さんが箏を演奏した。
 当日は50人ほどが集まり、中には、感極まり涙ぐむ高齢者の姿も見られた。また、花の活動をする同会らしく、参加者に花のブーケもプレゼントした。
 「皆さんの喜ぶ姿に、企画した私たちも感動した」と主催者の大波まゆみさんは述べ、「今後もシニアの皆さんに懐かしい日本の文化を思い出していただく企画を考えたい」と意気込みを語った。
 大波さんらのシニアホームへの慰問は、大波さんのいけばなの先生が老人ホームに入居したことがきっかけだった。「先生が楽しめるようにお花を持っていったことから始まった」と大波さんは説明する。ホームの高齢者はほとんどが車いすの生活で外に出ることができず、自然の花々に接する機会が少ないことを残念に思った大波さんらは月に1度自由に花を生けるクラスを作り、やがて他の日系の高齢者ホームや米系のホームなどにもいけばなの生徒たちがボランティアに行くようになった。

入居者50人が集まり、ひな祭りを楽しんだ

 ハーツ・オブ・ラベンダーは2019年に政府認可のNPO501(c)3となった。ミッションには、生け花のリサイクルもあり、これは生花店では販売の盛りを数日過ぎただけでも、まだ使える切り花がたくさん捨てられていくことに目を付け、それらを再生して活用する取り組み。「この活動にはある大手チェーンのお店がスポンサーに付いてくれた」と大波さんは胸を張る。
 コロナの影響で活動に制限があり、ボランティアの数が減っていたが、少しずつ活動が再開した。昨年末にアルハンブラにオフィスも設置。人の心を癒やす花の力を借りて、これからもいろいろな活動を企画していくという。
 同会では現在、活動に賛同する人のボランティア協力や寄付を呼びかけている。
 活動の詳細はウェブサイト—
 www.heartsoflavender.com/#/

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