電話を手にしたまま、担架に乗って運ばれる被害者と思われる男性

 小東京にある日系スーパーで19日午後3時ごろ、発砲事件が発生し、ロサンゼルス市警が容疑者の行方を追っている。
 事件があったのは日本村プラザの日系食品スーパー「ニジヤマーケット」の店内で、知り合いと見られる男性2人が口論の末、1人が銃で1発発砲し、相手が負傷した。被害者のけがの状況は分かっていないが、救急車で搬送される際に意識はあったと伝えられている。警察は容疑者の白人男性を探している。
 事件に驚いた買い物客や通行人が逃げ惑い、日本村は一時騒然となった。高齢の女性1人が「トーキョー・ジャパニーズ・アウトレット」の店内に避難しようとした際に転倒してけがを負った。

避難した際に転倒した高齢女性

 近隣商店の店主や従業員が事件直後の緊迫した様子を語っている。事件現場からわずか数フィートの距離にある「ミツルカフェ」の従業員ルミさんは「数人が駆け込んできた。彼らは『ニジヤの店内で口論を聞いた』と言っていた」と話す。
 マルヤラーメンの店員は事件直後の様子を「ウインドウ越しに、頭を低くして走って逃げる人たちの姿が見えた。去年も同じようなことがあり、『また銃撃か』と思った」と話す。「できるだけ多くの避難客を店内に入れた後、店のドアを閉めた。その後に『警察が来る』と聞いた。何が起こったのか分からない人もいた。店には鍵をかけた。後から店に入ってこようとする人には『立ち去るように』と話した」と話す。同店はプラザ内に事情を知らない人が足を踏み入れないようにバリケードを置いてプラザ入口を封鎖したという。
 羅府新報のインスタグラムには事件に遭遇した人からニジヤの隣にある店舗「メークアソビ」の店長に感謝するコメントが寄せられた。
 「お店の奥に隠れさせてくれた店長に感謝します。彼女は非常に勇敢で、危険に身を投じて入口を施錠し、その後も周辺が安全かどうかを確認してくれました。本当にありがとうございます」
 小東京では昨年6月にも似たような事件が発生し、その時はナイフを持った犯人に都ホテルでロサンゼルス警察の警察官が発砲した。(ピーター・ユン、写真も)

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です