羅府新報で35年間勤務し退職したマリオ・レイエスさん

親愛なる皆さまへ

 どうやって「さようなら」を言えばいいでしょうか。
 これまでの35年間、多くの喜びや悲しみを乗り越えてきましたが、ついに別れの時が来ました。
 でも、私が去っても、羅府新報には非常に有能で献身的なスタッフがいるので、私なしでも大丈夫でしょう。

マリオ・レイエスさん

 同僚一人一人に個別に感謝を述べたいと思いますが、それでは丸1日かかるので、ここでお礼を申し上げます。これまで一緒に働いてきた日本語部、印刷部、事務局のスタッフ、そしてもちろん、英語部のスタッフ、ライター、グラフィックアーティスト、編集者に、感謝しています。中でも、初めて私を採用してくれたクリス・コマイ元編集長には厚く御礼を申し上げます。彼が私を雇ってくれなかったら、「zdarkroom」の写真部門は存在しなかったでしょう。また、仕事における倫理観の良い見本を示してくれたアキ・コマイさんとデイビッド・クボさんにも、本当にありがたいと思っています。
 それから、歴代編集長のナオミ・ヒラハラさん、ジョン・サイトウ・JR.さん、タック・ナカヤマさん、そして素晴らしい編集長で私の親友であるグエン・ムラナカさんにも感謝の気持ちを伝えたい。私が私らしくあることを認めてくれ、私のアイデアを形にしてくれたことに、心から「ありがとう」と言います。
 そして、羅府新報がまったくの素人にカメラマンとしてのチャンスを与え、年月を重ねる中で成長し成熟する機会をくれたことに感謝します。正式に「写真編集者」という肩書きを持ったことはありませんでしたが、日系コミュニティーを取材する中で、日々撮影を重ね、年月と共に、徐々にその役割を果たしてきました。
 私を信頼してあなたの物語や歴史を語り、それを共有してくれたコミュニティーの皆さまに、心底感謝しています。人生においてこれほど良い学びの場はありませんでした。
 私を日系人の仲間として養子のごとく迎え入れてくれたコミュニティーに、健康を取り戻したあかつきには、ぜひまたその一員として戻りたいと思っています。

 どうかお元気で。

羅府新報非公式写真編集者
マリオ・ガーショム・レイエス

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