春うららの日本各地に住む友人から写真を添えた桜便りが寄せられ、目を楽しませてもらっている。3月中旬頃から徐々に咲き始め月末までは3〜5部咲きといったところだったが、4月に入ると満開に。開花に合わせて訪日する外国人観光客も多いようで、桜はまさに世界に誇る日本の宝だ。東京からワシントンに贈られた有名な桜に倣い、全米各地に桜の名所が増えて、桜を愛する日本の心が世界に広がったらいいと思う。
 春といえばもう一つは大リーグの開幕。待ちに待った大谷のドジャース移籍初ホームランを球場で見る幸運に恵まれた私。桜の写真のお返しにと、記者席からスマホで撮った写真を日本の家族と大谷ファンに送ったところ、みんな大喜び。日本中で大谷がホームランを打つたびに熱狂するという。一方の米国では、大谷の一発を喜ぶのはドジャーファンと一部の熱狂的な野球ファンだけだろう。敵チームのファンにとっては、ただの厄介極まりない嫌な奴。大谷ファンの数は日本の方がはるかに多いのだから、英雄の活躍に列島が沸く訳にうなずける。
 開幕前には結婚を公表し、新天地での活躍を期した。ところが全幅の信頼を置いていた通訳が不祥事で去ったため、メンタル面が心配された。なかなか出なかった初本塁打を打った試合後に「メンタルを言い訳にはしたくない。そこを含めて技術だと思っている」と、名言をさらりと吐き、さすが超一流と感心した。
 今季の大谷に期待したい賞は、3度目のMVP。過去2度は投打の「二刀流」での受賞だった。ところが今季は昨年手術を受けた右ひじを休ませるため、指名打者(DH)に専心する。過去にDHのMVPは誰一人ともおらず、来季は二刀流を復活させるため、今季が絶好のチャンス。賞の選考ではDHは守備が反映されないため、初の快挙達成には打ちまくって他を圧倒する必要がある。
 また自身初の全162試合出場も見てみたい。そう願うのは昨年はけがでシーズン終盤を棒に振ったためで、ファンは寂しい思いをした。スーパースターの活躍が楽しみでならない。(永田 潤)

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