昨年暮れに、中学校の同級生からメッセージが届いた。自分は早生まれなので2027年にやってくるのだが、同級生は今年の4月から60歳という大台に乗る。これを機会に同窓会をやりたいから幹事を一緒にしてほしいと言う。日本にも地元名古屋の友達からも一番離れたニューヨークにいる自分が幹事というのも変な話だが、中学卒業以来のたくさんの友達と再会できるワクワクする還暦の同窓会は一生に一度しかない。どうなるか分からないが友人と遠隔で名簿作りを始めた。
 振り返ってみると、自分の人生において、十二支と同じ12年周期でターニングポイントとなることが起こっている。今でも生業にしている音楽との出会いは12歳だったし、初婚は24歳、レコード会社を設立したのが36歳、48歳は離婚だった。
 実際には還暦までまだ1年以上あるが、新たな転機に向けて昨年から変化が起き始めた。12歳で始めたギター演奏、会社設立のきっかけとなった音楽創作、これらは自分の会社がレーベル業から、イベント制作へ移行した頃から無意識のうちに封印していた活動だったが、昨春、「歌を歌ってみたい」という役者とのふっと湧いた酒場での会話から、ボーカルとギターのデュオを結成することになった。その後、オリジナル曲を作り始め、スタジオでセッションしたところ、思った以上に好感触で楽しかったため、次々と曲が増え、現在では14曲にもなった。
 03年の会社設立は、ミレニアムと翌年に生まれた長女と次女に、唯一無二のプレゼントをしたいという思いからオリジナル曲を書き下ろしたのがきっかけだった。それまでは歌うことも歌詞を書くことも興味はなかったが、娘たちのおかげで創作意欲が生まれ、デビューソロアルバムに収録された10曲を完成させるまでに至った。同作ができたからこそ、レコード会社を立ち上げることになったわけだ。
 人生の折り返し地点はすでに通過した。だが、再開した音楽活動は明らかに第二の人生をより豊かにしてくれるはずだ。今年は初心に戻り、生きた証にもなる音楽創作に力を注ぐ。(河野 洋)

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