球場に入りまず目につくのが、左右両翼席の大型モニターだ。ユニークな六角形のデザインにスコアやファインプレーの再生映像などを映すこの両モニターとロッジ席に広がる横長で文字や画像を流すメッセージボードを新HD(ハイディフィニション)にして機能を向上させた。また音楽やアナウンスが効果的に伝わるように新しい音響装置を導入。Wi―Fiネットワークと携帯電話のアンテナ網、インターネットの接続によりよいアクセスができる環境を整えた。
ファンに配慮した施設とサービスを充実させ、元監督のトミー・ラソーダ・バイスプレジデントがかねてから力説した「ファミリーフレンドリーのボールパーク」を進化させた。ロッジ、リザーブ、トップデッキ
リザーブ、トップデッキ入場門に広場を設け、大きなボブルヘッド人形と、ドジャースの歴代サイ・ヤング賞受賞者のサインが入った5フィートの野球のボール、殿堂入り選手の永久欠番のモニュメントを設置。遊具を備えた子どもの遊び場も新設されるなど、家族連れに気を配っている。
清潔感漂うトイレの数を増やし、環境に優しい排水不要の小便器を取り入れ、ペーパータオルを廃止しハンドドライヤーを採用。車いすのファンへのサービスを充実させ、専用の観戦エリアを増設し、各階で係員がていねいに対応する。照明は省エネ電球に切り替え、案内標識をより分かりやすくした。ドジャースのクラブハウスと練習施設、室内打撃練習場を増築するなど、ドジャー球場は新しく生まれ変わった。改修は従来の設備を使い、環境面を重視したという。
開幕を目前にした3月29日に開いた記者会見で、球団社長兼CEOのスタン・カステン氏があいさつに立った。同氏は今オフの球場の改装について「すべてのドジャーファンと2013年のシーズンのために力を尽くした。特にリザーブとトップデッキ、外野パビリオン席に力を入れアップグレードした」と胸を
今季のドジャースには、日本人選手は在籍しない。だが、日本と日系社会との長いかかわりは絶えることはない。地元の地域社会と密接な関係を築いており、ドジャース展を来年開催予定の全米日系人博物館や南加日米協会などをサポート。毎年恒例の日系コミュニティーナイトも開く予定だ。プロモーションでは、今年もハローキティーと手を組み、来場者にブランケット(4月17日)とミニボブルヘッド人形(9月9日)を無料配布する。さらに、元ドジャース投手の野茂英雄氏のボブルヘッド人形(8月10日)をプレゼント。同日に野茂氏を招き、野茂氏が再びマウンドに上がる始球式を予定している。【永田潤、写真も】