カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事とカリフォルニア大学(UC)機構は14日、向こう2年間の州内学生の授業料を一時凍結することで合意した。ブラウン知事が発表した予算案を州議会が承認すれば確定する。UC評議会は昨年、向こう5年間にわたり毎年授業料を5%引き上げる案を承認していたが、学生などから大きな反発を受けていた。
ブラウン知事の予算案は、大学の年金積み立て不足額の支払い援助を目的とした今回限りの4億3600万ドルの特別予算投入のほか、繰延メンテナンス、エネルギー効率事業に対する5千万ドルなどが含まれる。これが議会で承認されれば、2016―17年度の州内学生の授業料は現状の年間1万2192ドルのままとなる。17―18年度に関しては、UC機構は「インフレ程度の引き上げ」との見方を示している。
一方で、州外からの学生の授業料は5%の引き上げが予定されており、年間授業料が3万6900ドルとなる。さらに、医学や経済学などといった分野の大学院生の授業料も一部引き上げが決定している。
UC評議会は21日にUCサンフランシスコ校で開かれる会議で同案を話し合う。
この他、ブラウン知事の予算案にはロングビーチを基盤とするカリフォルニア州立大学(CSU)機構に対しても3800万ドルの現行予算に加え、総額1億5800万ドルの予算を予定している。