

イベントであいさつに立った堀之内秀久総領事は、ジャパン・ハウスは日本政府の広報施設であるとし「ロサンゼルスは、全米で唯一選ばれた」と強調。「施設を訪問し、見学することで、すべての日本を体験できる。芸術に食、デザイン、ビジネス、科学技術などを紹介する日本へのゲートウェーで、日本を体験する情報を提供する」と説明した。自らが議長を務め、当地の有識者からなる運営委員12人を紹介し、アドバイスを仰ぐという。
海部館長は、館長就任について「光栄であるとともに、重責を感じている」という一方で、1月から率いるチームは「少数ながらも精鋭」と述べ、意気込みを示した。活動内容については「芸術文化やビジネス、科学技術、観光、エンターテインメント、映画、音楽、食、アニメなど、本物の日本を紹介するショーケースである。日本を知り、発見する、アメリカ人に魅力的な場になる」と説き、イベントに参加した多くの団体の協力を求めた。

LAのジャパン・ハウスの事業概要を説明するビデオが上映された。アカデミー賞の授賞式の会場と同じ建物に施設が入る。内装やコンセプトを任された日本人の各アーティストや建築デザイナーが登場し、「和」や「間(ま)」「粋(いき)」「ものづくり精神」など、日本と日本文化を前面に押し出したアイデアを披露した。2階と5階の2カ所に分かれた施設は、機能性とインスピレーションがわくデザインとし、和食レストランやバー、日本のグッズや地方の特産物などの物販コーナーを備える。
YOSHIKIさんがあいさつし「LAに住む20年の中で、日本の食と芸術文化の広まりを目にして喜ばしい」といい、「アーティストとして、ジャパン・ハウスが日本文化を広め、他の世界のアーティストに刺激を与えてほしい」と期待を寄せた。YOSHIKIさんは東日本大震災の甚大な被害に心を痛め、愛用のピアノやドラムをオークションにかけて寄付する被災地支援を継続しており「震災から今日で5年が経過した。あの日を決して忘れることはない」と語り、支援の必要性を訴えた。

イベント前に会見が開かれ、堀之内総領事と海部館長がジャパン・ハウスに関する記者団の質問に答えた。
総領事は「最大の目標は、米国における親日派・知日派の裾野の拡大であり、官民一体となって日本の魅力をハリウッドから全米に発信する。ぜひとも成功させたい」と力を込めた。歴史認識を巡る立場については「領土問題は、外務省が中心となって取り組んでいて、動画を作成し配信する」と話した。アドバイザーのYOSHIKIさんの起用は「日本のコンテンツの全米展開にあたりアドバイスを求めたい」と説明。同事業は4年間(予算36億円)とし、その後は未定だという。
海部館長は「日本の価値のあるものを紹介し、官民一体のシナジーで事業を展開する。これから、いろいろ企画を考えたい」。政府系各機関とのコラボレーションについては「単体ではできない、地方の紹介などを多面的に行うことができる」と、発展に意欲を示した。ロゴやウエブサイトは、これから作成する。【永田潤、写真も】

