秋の佐賀を訪れた。佐賀県では今年明治維新150周年を記念する博覧会や美術展の行事があり、南加佐賀県人会の長老中西さんが音頭を取りご家族や仲間と佐賀を訪問する企画を立て、僕ら夫婦も以前からお誘いを受け、楽しみに東京経由参加した。
 学生時代に仲間と1カ月かけ九州を一周旅行して以来、九州は数度旅行したが佐賀だけ初めてだった。今年LAから郷里佐賀に戻った前佐賀県人会長の飯盛さんや佐賀県知事、県庁幹部の皆さんの歓迎とお世話で佐賀の魅力をたくさん学べる楽しい訪問となった。
 江戸後期の武士道の書「葉隠」で知られ、明治維新を起した4大勢力の薩長土肥の肥前佐賀。開明的教育風土から維新で大隈重信、江藤新平をはじめとする佐賀維新8賢人と呼ぶ人材を輩出した。玄界灘の海の幸に加え、広い平野で一反当たり収量日本一の優良米や、もち米生産が全国日本一と減反の中にも自慢のおいしい米。今回伊万里の里では有名ブランド品の有田焼(伊万里焼)の歴史と磁器を見学できた。ブランド品では陶器唐津焼もある。
 今回5日間の国際熱気球大会が開催中で僕は初体験。5時半起きして早朝の一斉離陸を見た。40数年の歴史というこのバルーン大会。十数カ国の参加で100を超す熱気球が大空に舞い揚がるのを見上げるとウワーッという高揚感が湧く。大群衆が全国から駆けつけている。B級グルメブースが数百並び喰い歩きも旨く楽しい5日間の大行事。素晴らしい行事を持っている。
 次はユネスコ無形文化遺産の有名な唐津の秋期例大祭「唐津くんち」を県庁の計らいで案内頂き見物し楽しんだ。佐賀市からバスで1時間以上、玄界灘に臨む唐津焼きの唐津市に着く。江戸末期から明治初期に作られた14台の巨大で色彩豊かな漆の曳山(ひきやま)を光の中に太鼓、笛、鉦で囃しつつ1台ごとに400人規模の子供と中学生、高校生たちがエンヤ、エンヤとかけ声で曳いて夜の旧城下町を練り歩き凄い盛り上がりだった。子供が驚くほど大勢で嬉しくなった。
 今回、県知事と県庁幹部たちに加え各地で人々と接して佐賀人の郷土愛と佐賀発展を願う熱情を感じた訪問だった。【半田俊夫】

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *