野外授業では、サンマリノのハンティントン・ライブラリーとガーデンに撮影会に出かけた。個人では、家族やクラスメートと被写体を追い求め、各所に赴いた。作品作りは「自分で撮ってタイトルを決め、自分でマウントして、自分で展示会場で作品を飾る」をモットーとし、プリントした作品を切って、ボードに糊を付けて張り、みんなで助け合って作品を並べる。
テンプルシティに住む柏原秀司さんは、今年から写真クラスを取り始めた。写真はリタイアして約20年が経った2、3年ほど前に始め、単なる趣味だったため気楽に「パチパチ撮っていた。撮った後にアジャストすればいいと思っていた」と話し、フォトショップやライトルームなどの写真修整ソフトに頼っていたという。だが、写真教室で構図など基礎から本格的に習い考えを変えた。
クラスメートは5、6年クラスに通い、基礎をしっかりと習っているため、作品を見た柏原さんは、勉強になり刺激を受けるという。「接写レンズや望遠レンズを使い分けて、みんな上手に撮っている。いいシャッターチャンスを捉えていて、瞬間を写すのが写真だと分かった」と頷く。
講師の岡田信行さんは、今年のテーマを花に決めた理由を、高齢メンバーに配慮したという。「行く行くは、みんな年老いて撮影旅行に行けなくなる日が必ず来る。そうなったとしても杖をつき、車いすに乗っても自宅の裏庭や近くの公園に出かけて、きれいな花や草木を撮って、写真ライフをエンジョイして老後の生き甲斐にしてもらいたい」との思いも込めた。
岡田さんは今回、接写の課題を与えたが、被写体の花は風になびく上に近接での微妙なフォーカス合わせは容易ではないため「撮影条件は酷だったが、みんな頑張ってくれた」と努力を誉める。さらに、葉や茎に付いた水玉(朝露など)の中に映り込んだ花の接写にも挑んだり、クラスで習った薄いガーゼをレンズに当ててソフト感を出す生徒もおり「クラスで教えたことを実行し、作品作りに役立ててくれた。今回接写を習得したので、写した作品を季節を問わず自宅に飾って毎日、鑑賞してほしい」と願う。展示については「生徒が写したきれいな花が会場いっぱいに咲いている。生徒の頑張りを見に来てほしい」と、来場を呼びかけている。
展示は入場無料。午前10時からで、17日は午後5時、18日は4時まで。詳細はパイオニアセンターまで、電話213・680・1656。【永田 潤】