太鼓グループ「希望」の力強いパフォーマンスで会が幕を開けると、続くOC童謡キッズクラブが身振り手振りつきでかわいらしい歌声を響かせた。
藤田会長のあいさつ、来賓祝辞に続き、武藤顕総領事が赴任後初めて同協会員の前に登壇。日系コミュニティーを盛り上げる活動に敬意を表すとともに、イベント開催に祝意を伝えた。
峻佑さんは6歳で、ステファニーさんは5歳で剣道の道場に入門。2018年9月に韓国で開催された世界大会にステファニーさんは米国代表として出場し、ベスト16に。ステファニーさんは「世界大会への出場で大学の授業が1学期分遅れてしまったので、いただいた千ドルの奨学金を授業料に充て、遅れを取り戻したいと思う」と述べ、「本当にありがとうございます」と感謝した。
余興として、茶道裏千家淡交会の小泉宗由社中による抹茶コーナーを会場内に設置。参加者は点前を楽しんだ。社中は着物姿でテーブルを回り、お菓子と点てたばかりの抹茶を高齢者にふるまった。
舞台ではOCフレンドシップコーラスが美しい声を響かせ、日本舞踊の若久会社中、若柳凛泉と若柳清花が「連獅子」を力強く華やかに舞った。日本民謡の松豊会は持ち前の明るく賑やかな調子で会場を盛り上げ、花井のぶきさん・よなみのりこさんはデュエットで「涙そうそう」「天城越え」を歌い上げた。他にも南加徳島クラブが本場の「阿波踊り」を披露するなど、終始バラエティに富んだエンターテインメントで観る人たちを楽しませた。
羽根飾り付きの真っ赤なロングドレスを身にまとい、歌謡曲「歌いつづけて」他1曲をエネルギッシュに歌って拍手喝采を浴びたのは、今年83歳の中村恭子さん。「(ダンスをしながら熱唱する)中村さんのステージを見て勇気をもらえた」と学生ボランティアが感嘆するほどのインパクトだった。
ボランティアとして手伝ったのは、ユニバーシティー高校、ウッドブリッジ高校に通う生徒とジャパンクラブの学生24人、それに一般の約100人。 敬老感謝の集いの成功へ向け一丸となって取り組んだ。
同団体で名誉会長を務める100歳の三宅明巳さんがあいさつに立ち、「参加したすべての世代の力があったからこそ会が催せた」とし、「サンキュー・ベリー・ベリーマッチ」との力強い声で締めくくった。
藤田会長は「三宅さんや中村さんというスーパーシニアに盛り上げてもらい、若者に助けられ、ボランティアの協力を得てチームワークで成し遂げたイベント」だと総評した。【麻生美重、写真も】